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よかれと思ってが愛犬を苦しめる!? 冬の犬の衣類に関する“ヤバい習慣”

飼い主さんが「まぁいいか」と目をつむっている習慣や、よかれと思ってしている習慣のなかには、愛犬の健康被害を引き起こすものもあります。今回は、冬の犬の衣類にまつわる“ヤバい習慣”について、獣医師の野矢雅彦先生と藤本聖香先生に伺いました。

寒さ対策のために服を常に着せる

首をかしげている犬
Valeriy Volkonskiy /gettyimages
「寒さ対策でずっと服を着せていると、毛玉ができて皮膚環境が悪くなり、脂漏症(しろうしょう)の症状が悪化したり、服で皮膚がすれて脱毛や出血などを起こしたりすることが。毛玉が全身にできると被毛の体温調節機能が失われるおそれもあります」(野矢先生)

犬に服を着せる場合はこうしよう!

寒がりな犬種や体温調節が苦手なシニア犬以外は、服を着せなくても問題ありません。もし服を着せる場合は、体のサイズに合ったものを、外出時のみなど短時間にしましょう。

におわないからと犬用の布ものを洗濯しない

布にあごをのせて伏せる犬
Andrii Borodai/gettyimages
「外から入ってきたノミやダニは冬場の暖かい室内で繁殖するので、犬用のベッドや毛布などの布ものが、知らずに寄生虫の温床になっていることも。アレルギー性の皮膚のかゆみや炎症の原因になります」(野矢先生)

犬用の布ものはこう管理しよう!

におわないからと、犬用の布ものを放置するのは絶対NG。犬用のベッドや毛布は1週間に1回程度洗って、清潔に保ちましょう。洗濯ができないときは、汚れを取って天日干しだけでもするといいでしょう。

ダブルコートの犬にダウンジャケットを着せる

雪の中散歩する犬
Julija Kumpinovica/gettyimages
「柴などの冬毛がたっぷりのダブルコートの犬にダウンを着せるのは、温めすぎ。さらに冬場にしっかりと寒さを感じさせないと換毛サイクルが乱れ、質のよい美しい毛がきれいに生えそろわないなど、異常が出ることも」(藤本先生)

犬にダウンを着せる場合はこうしよう!

極寒の地に行くときなどでなければ、基本的に犬にダウンは着せなくても大丈夫です。おしゃれで着せたい場合は、着せっぱなしではなく、短時間で楽しみましょう。

冷え対策のためにデザイン重視の靴をはかせる

飼い主さんの隣を歩く犬
Tetiana Garkusha/gettyimages
「デザイン重視で犬の足にフィットしない靴で歩かせると、足が変形したり、その影響で歩き方が悪くなり関節炎などの病気につながったりします。また、歩くときに常に靴をはかせると、肉球がやわらかくなりすぎて、出血しやすくなることも」(野矢先生)

犬に靴をはかせる場合はこうしよう!

健康な犬は冬でも靴は必要ありません。シニア犬や持病で体温調節が難しい犬に寒さ対策ではかせる場合は、足にフィットした機能性重視のものを選ぶようにしましょう。
寒くないようにと常に服や靴を着用させたり、犬用の布ものをあまり洗わなかったりしていると、皮膚や関節のトラブルを引き起こすおそれがあります。愛犬の健康を守るためにも、ふだんの習慣を一度見直してみてくださいね。
お話を伺った先生:野矢雅彦先生(ノヤ動物病院院長)、藤本聖香先生(英国APDT認定ペットドッグトレーナー 獣医師)
参考/「いぬのきもち」2024年12月号『病気、ケガ、不調……愛犬の健康を脅かす!飼い主さんのヤバい習慣』
文/宮下早希
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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