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メス犬が気をつけたい病気は?メス犬特有の性格や特徴も紹介

犬の見た目だけではオスとメスの違いを感じることは少ないですが、かかりやすい病気や起こりうるトラブルはそれぞれ異なります。今回は、メスの体や性格の特徴、気をつけたい病気などを「石田ようこ犬と猫の歯科クリニック」院長の石田陽子先生に伺いました。

メスの犬の体・心の特徴

おやつをおねだりするトイ・プードル
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
メス特有の体のつくりや性格、性質など今一度知っておきましょう。

体の特徴1:メス特有の生殖器がある

卵子をつくったり、メス特有のホルモンを分泌したりする「卵巣」、受精卵が着床し胎児が育つ場所となる「子宮」、性交時や出産時、内性器からの分泌物などを排出する際に使用される「膣(ちつ)」など、メス特有の生殖器があります。

体の特徴2:尿道が比較的太く短い

メスは構造上、膀胱(ぼうこう)からオシッコの出口までが短めで太い傾向にあります。また、オスに比べると、オシッコの出口が肛門に近いという特徴もあります。

オスに比べて「穏やか」「慎重な行動が多い」傾向がある

犬にもよりますが、一般的にメスは闘争本能が弱いためか、オスに比べると穏やかで繊細な一面をもっている犬が多いようです。また、安全に子育てをするための本能からか、慎重な行動が多い傾向にあります。

メスの犬が気をつけたい病気とは

横を見つめるシー・ズー
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
メスの体の仕組み上なりやすい病気について紹介します。

避妊手術をすればかかりにくくなる病気1:子宮蓄膿症

子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)は、子宮内に細菌が入って膿(うみ)がたまる病気です。出産経験のないシニア犬が発症しやすく、おなかがふくらむ、大量に水を飲む、陰部から膿が出るなどの症状が出て、悪化すれば死に至ることもあります。

子宮を取る避妊手術ではリスクゼロ、子宮を残した方法の手術でもほぼ発症しなくなります。

避妊手術をすればかかりにくくなる病気2:乳腺炎

乳腺炎(にゅうせんえん)は、メス特有のホルモンの影響で、乳首のまわりの皮下にある乳腺が炎症を起こす病気です。かかるとおっぱいのまわりが赤く腫れる、茶色っぽい乳汁が出るなどの症状があらわれます。

産後の授乳中の母犬に多いですが、出産経験がなくても発症する場合もあります。避妊手術で発症しにくくできます。

避妊手術をすればかかりにくくなる病気3:乳腺腫瘍

乳腺腫瘍(にゅうせんしゅよう)は、メスの性ホルモンが影響して乳腺に腫瘍ができる病気です。悪性のことも多く、初めはしこりができ、その後皮膚が破れて出血する、壊死(えし)するなどの症状があらわれます。ほかの組織へ転移することも多いです。

早めの避妊手術でかかりにくくすることができ、初めての発情前に手術をすればほぼかからないといわれています。

避妊手術の有無に関係なく気をつけたい病気:膀胱炎

メスは尿道が太くて短いうえに、肛門にも近いため外からの細菌が入りやすく、膀胱炎(ぼうこうえん)にかかりやすい傾向にあります。膀胱炎にかかると、膀胱内の炎症により頻尿、濃い黄色や赤いオシッコが出る、オシッコが出にくくなるなどの症状が出ます。

メスの犬はオスの犬よりもトラブルが少ない?

あごをつけて伏せる小型Mix犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
前述したように、メスは比較的穏やかで落ち着きがある傾向があります。また、何事にも慎重な傾向があるので、未去勢のオスに比べると日常生活でトラブルになることは少なめで、暮らしやすいことが多いといえます。

ただ、メスはしつけがしやすいといわれていますが、「オスのほうが単純でトレーニング好きな印象印象です。メス気分屋なところもあるためしつけしにくい場合も」と石田先生。しつけがしやすいかどうかは犬にもよるようです。
避妊手術をすることで予防やリスクをゼロにできる病気が多く、日常的なトラブルも少ない傾向にあるメス。今回ご紹介した内容を参考に、メスの体について理解を深めて、病気の早期発見やトラブル回避につなげましょう。
お話を伺った先生/石田陽子先生(「石田ようこ犬と猫の歯科クリニック」院長)
参考/「いぬのきもち」2025年3月号『去勢・避妊手術での予防効果もわかる! オス・メス別 気をつけたい病気・トラブル』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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