愛犬がほかの犬を見たときに「遊ぼ〜!」といった様子で吠えることはありませんか?要求が通れば通るほど吠えがrスカレートするので対処が必要です。しつけ教室「Pet Life Consulting シンビオーシス」代表の岡田敏宏先生に、対処方法を教えていただきました。
ほかの犬に吠えるのはなぜ?
参考・写真/2025年8月号『意外と悩んでいる人、多いんです 解決!ほかの犬に吠える問題』
岡田先生によると、ほかの犬に吠えるのは相手を「警戒」しているときと、遊ぼうなど「要求」の気持ちがあるとき。
今回着目する「要求吠え」は、「好き」「興味がある」といったポジティブな思いから、「遊びたい」「こっちに注目して」などと吠えて要求しているケースです。
以下の「要求吠え」の特徴が当てはまるかどうかチェックしてみましょう。
「要求吠え」の特徴
- 目を輝かせながら相手を直視し続ける
- テンションが上がりそわそわする
- ほかの犬の鳴き声を聞いて探したり、そわそわしたりする
- 後ろから見ると、しっぽを右に大きく振っている
- リードを引っ張って近づこうとする、両前足を上げて仁王立ちのようなポーズをする
- 頭を下げてしっぽとお尻を上げる「プレイバウ」をする
- 鼻を鳴らすような「キュンキュン」と甲高い声を出す
- いきなり飛びかかってワンプロしようとする、前に後ろに走り出して追いかけっこの遊びをしようとする
「要求吠え」への対処方法
参考・写真/2025年8月号『意外と悩んでいる人、多いんです 解決!ほかの犬に吠える問題』
ほかの犬を目にしても冷静でいるためには、「アイコンタクト」のしつけの徹底を。次の手順を家の中で始めて、4まで完璧にできるようにしましょう。
1. 飼い主さんを見ながら歩けるようにする
飼い主さんの顔を指さして「見て」「ルック」と言い、目が合ったら褒めて、歩きながらおやつを与えましょう。アイコンタクトしながら歩く距離を伸ばしながら繰り返します。おやつなしでできるようになっても、褒めることは続けてください。
2. おもちゃやおやつがあってもスルーできるようにする
大好きなおもちゃやおやつを床に置き、1と同様のことができるように練習します。
3. おもちゃやおやつが動いてもスルーできるようにする
ほかの人に犬のそばでおもちゃやおやつを動かしてもらい、その状態で1と同様のことができるように練習します。
4. 犬の鳴き声やおもちゃなどもスルーできるようにする
愛犬が魅力を感じるものの種類や数を増やしてトライ! 吠えてしまったら数を減らして練習を。
ここまで家の中でできるようになったら、外で実践をしましょう。初めはほかの犬に近づかないように、飼い主さんがほかの犬側を歩くようにしてもOKです。
吠える犬の飼い主さんができること
愛犬がほかの犬に吠える場合、まわりへの気遣いが大切です。岡田先生にアドバイスをいただきました。
吠えるうちは謝罪の気持ちを伝える
愛犬がほかの犬に吠えた際に謝らずにいると、たとえ親しくても嫌な気持ちになります。マナーとしてはもちろん、お互いの気持ちを軽くするためにも謝罪は必要でしょう。
吠えずにすむ環境を整える
犬の鳴き声はご近所トラブルの原因になることも。家の中から外にいる犬に吠える場合は窓ガラスに目隠しシートを貼るなど、吠えなくてもいい安心できる環境を整えましょう。
避けずに交流を持つ
相手の飼い主さんに謝罪の気持ちを伝えた際、可能な雰囲気であれば、明るく会話をしてみましょう。犬が苦手で愛犬が吠えることを話すと共感してくれたり、親身になってくれたりする人も。
攻撃性のある犬は専門家に相談を
吠えるだけでなく、相手を噛もうとするなど攻撃的な場合は、飼い主さんだけで対処するのは困難です。専門家に相談をしましょう。
ほかの犬に対して友好的であることはとてもよいことです。ただ、冷静に行動できるようにサポートしてあげることも大切。愛犬と一緒に少しずつ練習を重ねていきましょう。
お話を伺った先生/岡田敏宏先生(しつけ教室「Pet Life Consulting シンビオーシス」代表、愛玩動物看護師、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、公認トリマー、ペット共生住宅管理士)
参考・写真/「いぬのきもち」2025年8月号『意外と悩んでいる人、多いんです 解決!ほかの犬に吠える問題』
文/柏田ゆき
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。