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震災にまつわる数字から愛犬との災害対策について考えよう!

過去の災害で導き出された数字を見ると、その脅威や防災の大切さを実感することができます。今回は、停電の発生戸数や犬の内科的治療の発生数、支援物資についての数字に着目し、愛犬との防災について「NPO法人アナイス―動物と共に避難する」代表の平井潤子さんに教えていただきました。

数字を見て防災について考えよう

トイ・プードルのぴこちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
過去に起きた災害から導き出された数字を見ると、その脅威がわかります。
災害対策は、愛犬の大きさや頭数、世帯構成やふだんの生活パターン、居住地などを考慮し、各家庭に合った内容で行うことが大切です。
数字を知り、飼い主さんや愛犬を含めた家族を守るための防災の重要さについて考えましょう。

最大約295万戸が停電したことも※

柴の椿ちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
2018年9月に起きた北海道胆振東部地震では、地震発生後、北海道全域最大295万戸が停電しました。
停電すると、信号やATM、お店のレジなど生活のインフラが機能しなくなり、夜間は真っ暗になってしまいます。
また、夏の熱い時期は、エアコンが止まり熱中症の危険が高まり、犬にとっては死活問題にも。
※内閣府防災情報「2018年(平成30年)北海道胆振東部地震」より

車を避難所に

エアコンを効かせた車中は、愛犬を暑さから守れる場所として有効です。ガソリンは満タンにしておくことを習慣づけましょう。
停電は局地的であることも多いので、車がない場合は、停電エリア外の知人宅などに愛犬を預けられると安心です。

近隣と連携して熱中症から救う

暑い時期の日中、なおかつ留守番時に停電が起きると、愛犬が熱中症で命を落とすこともあります。留守番が多い場合は、隣近所や近くに住むいぬ友などに愛犬を救出してもらえるよう相談しておきましょう。

内科的治療を要した被災犬は1635頭※

キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルのみるくちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
1995年1月に起きた阪神・淡路大震災では、内科的治療を必要とした被災犬は1635頭。
震災後の調査では、地震と長引く避難生活に強いストレスを受け、嘔吐や下痢、食欲不振など体調を崩す犬が多くいたことが示されました。
※兵庫県南部地震動物救援本部「大震災の被災動物を救うために 兵庫県南部地震動物救援本部活動の記録」より
※震災直後(1月17日)から神戸・三田動物救護センター設立までの間に、神戸市内の動物病院(調査件数52)において内科的治療を要した被災犬の総数

クレートトレーニングで居場所を確保

災害時の動物保護シェルターでは、犬は基本的にクレートで過ごすことになります。そのため、ふだんからクレートに慣れさせ、「ここにいると安心」だと犬が思えるようにすることで、愛犬のストレス軽減につながるでしょう。

震災後6カ月間ペットの支援物資が届かなかった※

シー・ズーのポチャッコくん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
2011年3月に起きた東日本大震災後の現地調査によると、ペットの支援物資が6カ月間届かなかった地域もあったようです。
物資や救助の手が届かない孤立集落になってしまうと、備えだけが頼りになります。
※「NPO法人アナイス―動物と共に避難する」被災地調査より

フードはローリングストックで

フードの備えは、ローリングストック(日常備蓄)がおすすめ。ふだんから多めに買い置きして、古いものから消費していき、常に最低1カ月分はストックがある状態を保ちましょう。
また、療法食や薬は災害時に手に入りにくくなるため、獣医師に相談し、多めに持っておくと安心です。

人と犬で共有できるものを備えておく

充分に備えておくことは大切ですが、非常用持ち出し袋の荷物が多すぎると避難に時間がかかったり、バランスを崩して転倒したりするおそれも。
防災グッズは、軽量なアウトドア用品などを取り入れながら、人も犬も使えるものを選択するといいでしょう。
最悪の事態を想定し、家族みんなの命を守るために必要な対策をしておきましょう。
お話を伺った先生/平井潤子さん(「NPO法人アナイス―動物と共に避難する」代表)
参考/「いぬのきもち」2024年3月号『必要な備えや心得が見えてきた! 災害の数字から考える愛犬の防災』
文/山村晴美
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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