犬にごはんやおやつなどを与えていないのに口をくちゃくちゃ・パクパクと動かす仕草をしているときは、口の中や体に異変が起こっている場合もあるため注意が必要だそうです。
「犬が口をくちゃくちゃする理由」について、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に話を聞きました。
犬が口をずっとくちゃくちゃする場合は注意が必要
犬は食べるときに口をくちゃくちゃ動かしたり、パクパクさせる動きをみせますよね。
しかし、犬が何も食べていないときであったり、おもちゃなどで遊んでいないときに口をくちゃくちゃと頻繁に動かす場合は、口の中や体に異変が起こっている場合があるので注意が必要です。
犬が口をくちゃくちゃする理由
ではここからは、犬が何も食べていないときに口をくちゃくちゃする理由についてみていきましょう。
①悪心(気持ちが悪い、ムカムカする)
犬の体調が悪かったり嘔吐の前兆として悪心(気持ちが悪い、胃がムカムカする)からよだれが多くなったり、車酔いなどから口をくちゃくちゃと動かしている場合があります。
②口の痛みや違和感
犬の口の中に痛みや違和感がある場合でも犬が口を動かすことがあります。たとえば、歯の隙間や上顎などに異物が挟まっている、歯周病や歯茎の炎症、破折(歯が折れたり欠けたりしている)、歯茎や舌などの口の中にできものがある場合などでも口をくちゃくちゃさせることがあります。
子犬の歯の生え変わり時期でも口を頻繁に動かすことがある
子犬は生後4ヶ月〜7ヶ月齢頃に乳歯が生え変わりますが、このとき歯がムズムズしたりグラグラして抜けそうな違和感で口を頻繁に動かすことがあります。
③神経症状
脳や神経の病気による発作や麻痺などの神経症状として、犬が口をくちゃくちゃと動かすことがあります。
④ストレスや心の問題
犬に緊張や不安があるとき、ストレスや恐怖を感じているときなどに、自分を落ち着かせようとするためのカーミングシグナルで犬が口をくちゃくちゃさせることもあります。
犬が口をくちゃくちゃする場合の対処法
犬が頻繁に口をくちゃくちゃする場合、まずは愛犬のことをよく観察して、口を動かすきっかけやタイミング、頻度を記録しておくとよいでしょう。
また、食欲があるか、そのほかの行動にいつもと違った様子はないか、口腔内を観察できるようであれば赤みや触って嫌がる場所であったり口臭などがないかを確認してください。
愛犬が口をくちゃくちゃしているとき、日常生活に影響が出ていたり、ほかに気になる様子がみられる場合はそのままにせず早めに動物病院を受診しましょう。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室獣医師・岡本りさ先生)
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください