愛犬に投薬が必要なとき、犬が警戒をしたり、嫌がったり、薬だけを口から出したりと、上手に飲ませることができないというお悩みのある飼い主さんはいませんか?
このようなとき、犬の投薬のコツを知っておくと役立つ可能性があります。
「犬が薬を飲まない理由と投薬のコツ」について、山口みき先生に話を聞きました。
犬が薬を飲まない理由はニオイや味が嫌だから
薬を犬に飲ませようとするとき、嫌がったり、暴れたり、逃げたり、口に入れてもペッと出す、ご飯に入れても薬だけ残すというコもいるかと思います。
犬が薬を飲まなかったり嫌がる理由は、薬のニオイや味が嫌であることが考えられます。
【種類別】犬の薬の飲ませ方
動物病院で処方される薬には主に錠剤やカプセル、液体(シロップ)、粉薬があります。それぞれ犬の薬の飲ませ方をみていきましょう。
錠剤・カプセルの場合
錠剤やカプセルの薬を犬に飲ませる場合は、犬の口を開けて舌の奥に薬を入れ、直後にスポイトなどで水を飲ませることで飲み込みを促します。
また、好きな食材や投薬補助おやつなどに薬を入れ込んで飲ませる方法もよいでしょう。このとき、薬を手で触ると食材やおやつに薬のニオイをつけてしまうため、手は使わずに箸やピンセットなどを使うとよいです。
液体(シロップ)の場合
液体の薬を犬に飲ませる場合は、上あごの犬歯の後ろにスポイトを差し込み、少し顔を上げた状態で飲ませるようにします。
このとき、スポイトを上あごの方に向けて飲ませると飲み込みやすいですが、犬の顔を上げすぎると飲み込みづらくなるので注意しましょう。
粉薬の場合
粉薬を犬に飲ませる場合は、犬のお腹が空いているときに、好きな缶詰や水分量が多いおやつに混ぜ込んで与えたり、少量の水や糖液で練ったものを上あごに擦りつけて飲ませます。
犬に薬を飲ませるコツと注意点
ではここからは、犬に薬を飲ませる際のコツと注意点を確認していきましょう。
①犬の顔を少し上げる
投薬時は犬の顔を少し上げるようにして薬を飲ませます。ただし顔を上げすぎると誤嚥する恐れがあるので注意してください。
②薬を口の奥に入れる
犬が薬の味をできるだけ感じないように、薬は舌の手前に置かず奥側に入れましょう。
③飲み込みを促す
犬の口に薬を入れたらスポイトを使って水を飲ませると飲み込みやすくなります。
④投薬のタイミング
投薬におやつを使う場合は、犬のお腹の空いているタイミングで行うとよいです。
自宅での投薬が難しい場合の対処法
どうしても愛犬に薬を飲ませることが難しい場合は、処方された動物病院に相談してください。薬の形状を変える、投薬の指導をする、注射に切り替えるなどの対応を考えてくれることでしょう。
愛犬に薬を飲ませる際の参考にしてくださいね。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室獣医師・山口みき先生)
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください