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【獣医師が解説】犬の薬、形状別飲ませ方のコツ、投薬補助アイテムって?

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愛犬の健康を維持するためには、どうしても投薬が必要な場面がありますが、嫌がる犬に薬を与えるのは難儀なもの。無理やり与えていると、そのこと自体がストレスになって病気の回復に支障をきたす恐れも。犬にも飼い主さんにも負担の少ない投薬方法やコツを獣医師に解説してもらいました。

犬の薬、形状はどんなものが一般的?

犬の薬は、必ず獣医師さんの処方のもと、与えてください。ここでは、一般によく処方される薬の形状は、錠剤、カプセル、粉、シロップ、点眼薬、点耳薬、塗り薬、座薬。ここでは、これら形状別に基本の飲ませ方を紹介します。
※薬のなかには、食べ物に混ぜることや、割って与えることができないものもあるので、与え方の注意点は、必ず動物病院で確認を。

犬の薬の飲ませ方・錠剤/カプセル 基本の方法

1 犬の上あごを持ち上げ、薬を持った手で下あごを押さえます
犬の横から一方の手で唇を内側に巻き込んで上あごをつかんで口を開けます。下あごは、閉じないよう薬をつまんだ手の中指や薬指で押さえて。
2 指で薬を口の奥に入れる
つかんだ犬の上あごを斜め上に持ち上げて、薬を口の奥へ入れます。手前のほうに薬を置くと、吐き出してしまうので注意しましょう。
3 すぐに口を閉じて鼻先を軽くさすり、薬を飲み込ませる
上あごをつかんだ手ですぐに口を閉じ、そのまま鼻先を2~3回さすって、鼻を触られると犬は舌を出すので、その反動で薬を飲み込みます。
※噛みグセのある犬は、2人1組で行いましょう。1人が犬を押さえて、もうひとりが1と同様に上あごを持ち上げて投薬しましょう。

錠剤/カプセル そのほかの方法

●空腹時にフードに混ぜて与える
食欲旺盛な犬なら、空腹の状態でフードに混ぜて与える方法も。なかには薬だけ吐き出す、薬だけを食べ残す犬もいるので、食後は注意深く観察しましょう。

●おやつやパンなどにくるんで与える
ニオイや苦みの強い薬は、愛犬が大好きなおやつなどにくるんで与えても。薬が見えないように包むことで、犬は「おやつだ!」と喜んで食べやすくなります。

●粉状にしておやつなどに混ぜて与える
薬を粉状にすれば与えやすくなります。愛犬の好きなおやつによく練り込んだり、少量の無糖ヨーグルトや肉のゆで汁、動物病院で処方してもらえるシロップなどにしっかり混ぜ込んで与えてもいいでしょう。
※なかには粉状にすると、苦くなる薬や効果が薄れる薬もあるので、事前に獣医師に確認を。

犬の薬の飲ませ方・粉薬 基本の方法

1 指先に水をつけて薬をまぶす
皿にごく少量の水と、指定量の薬を出しておきます。犬の体を自分のわきに挟んで固定しつつ、人差し指の指先にまず水をつけ、次に薬をまぶします。
(犬の体の支え方…犬の体を、自分のひじと胸ではさむようにして軽く押さえ、口角寄りの唇をめくります)
2 指を犬の口に入れ、奥歯の歯ぐきにこすりつける
上唇をめくって奥の歯ぐきに薬をこすりつけると犬がなめとります。一度に与えようとせず、薬を与え切るまで少しずつ1、2を繰り返して。

粉薬 その他の方法

●ウエットフードに混ぜ込んで与える
ウエットフードが主食なら、1食分よりも少ないフードに薬をよく混ぜてから与えても。食べ残しを防ぐため、食べきったことを確認してから、残りのフードを与えましょう。

●肉のゆで汁やシロップに混ぜて与える
動物病院で処方してもらえる単シロップと呼ばれる甘い液体に混ぜ込む、肉のゆで汁に入れる、などして与えて。犬が残さないよう、汁やシロップは必ず犬がなめきれる少量にして。

<大見出し>
犬の薬の飲ませ方・シロップ 基本の方法
<テキスト>
容器付属のスポイトやシリンジで薬をとり、犬の口角から差し入れる
指定量の薬を吸い上げたシリンジやスポイトを犬の口角に差し込み、薬がこぼれないように静かに半量ほど注入して犬になめさせます。なめたらさらに残りを注入して。

犬の薬の飲ませ方・点眼薬 基本の方法

1 一方の手で犬のあごを支え、薬を持った手の小指側を犬の目の上へ
キャップをはずした点眼薬を利き手で持ちます。犬の背後から手であご下を支えて顔が動かないように固定しつつ、薬を持ったほうの手で目の上を押さえて。
(犬の体の支え方…自分の股の間に犬を挟み、犬に薬が見えないよう背後から手をのばし、犬の頭とあごを支えます)
2 小指で犬のまぶたを引き上げつつ、背後から目薬をさす
薬を持った手の小指で、目の上とおでこを押さえながらまぶたを軽く引き上げ、後ろから薬を垂らします。あふれた涙は、ティッシュなどで拭いて。

点眼薬 その他の方法

●顔を触られるのを嫌がる犬は、台に乗せてカラー越しに点眼する
犬にエリザベスカラーをつけ、台にのせると大人しくなりやすいです。脇で犬の体を挟み、下からカラーごとあごをつかんで顔を固定し、点眼します。
※台から犬が落ちないよう注意して行いましょう。

●2人1組で点眼する
犬を座らせ、ひとりが背後から両手で胸を押さえ、もうひとりが前からあごを支えつつ、薬を持った手を犬の背後に回してまぶたを引き上げて点眼して。

犬の薬の飲ませ方・点耳薬 基本の方法

犬を寝転がせて、耳の穴の奥に滴下後、よくもむ
耳穴の奥がよく見えるように耳を返して押さえます。薬を持った手で犬の顔を押さえつつ、薬を滴下したら、耳の付け根をもんで薬をなじませて。
※犬が嫌がったり動いたりしなければ、立たせたまま投薬してもいいでしょう。

犬の薬の飲ませ方・塗り薬 基本の方法

目に塗る場合…チューブから直接犬の目尻につける
犬の背後から片方の手で頭を支えつつ、まぶたを上げます。薬を目尻の縁につけ、まぶたを閉じます。その後、まぶたをなでて薬をなじませて。

体に塗る場合…薬を少量指先にとり、患部によくすり込む
少量の薬を、べたつき感がなくなるまでよくすり込んで。大量に塗ると犬がなめとるのでNG。

犬の薬の飲ませ方・塗り薬 基本の方法

目に塗る場合…チューブから直接犬の目尻につける
犬の背後から片方の手で頭を支えつつ、まぶたを上げます。薬を目尻の縁につけ、まぶたを閉じます。その後、まぶたをなでて薬をなじませて。

体に塗る場合…薬を少量指先にとり、患部によくすり込む
少量の薬を、べたつき感がなくなるまでよくすり込んで。大量に塗ると犬がなめとるのでNG。

犬の薬の飲ませ方・座薬 基本の方法

使い捨ての手袋をして薬を犬の肛門へ水平に押し込む
犬を立たせて行う場合、座ってしまわないように犬の下腹部に腕を回して体を固定し、薄手のゴム手袋をした手で、犬の肛門に投薬します。指先が犬の肛門に1~2㎝入る程度に押し込んで。
(横になった犬の行う場合…犬の腰が動かないように、肘と手首で犬の体を押さえつつ、後ろ足を揃えて持って薬を挿入します)

投薬補助アイテムを上手に利用して

慣れていないと、犬の薬を与えるのはなかなか難しいものですよね。そんなときは動物病院に相談して、投薬補助アイテムを使う方法も。先端に錠剤などをはさんで犬の口に入れて押し出す投薬器や、錠剤をカット・粉状にするのに便利なピルカッターやピルクラッシャー、シロップ薬を与えるのに役立つシリンジなどは、用意しておくと後々役立つでしょう。

まとめ

犬を飼っていれば、ホームケアが必要なときもあるでしょう。最近では、薬のタイプもさまざまあり、愛犬に合った方法で与えられることも。犬に負担をかけない投薬のコツを覚えておくと、ひいては犬の長生きにもつながりますよね。

出典:『愛犬のための健康長寿ガイドvol.5』「苦手な犬、シニア犬でも無理なくできる投薬の仕方」(監修:フジタ動物病院院長 藤田桂一先生)

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