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犬を「刺す」怖い虫4選! 

暖かい季節は、お出かけやレジャーなど、愛犬と一緒に屋外で遊ぶ機会が増えますよね。しかし、そういった季節は虫たちも活発に活動するため、飼い主さんは愛犬が虫に刺されないよう、しっかりと対策をしなければいけません。

そこで今回は、犬を「刺す」4種類の危険な虫とその対策方法を、獣医師の野矢雅彦先生に伺いました。

フィラリア症のおそれも!「蚊」

体をかく犬
Julija Kumpinovica/gettyimages
蚊はハエの仲間で大きさは約4.5mm、成虫が活動するのは5~11月頃です。
体内にフィラリア(犬糸状虫)の幼虫がいる蚊が犬を刺すと、フィラリアが犬の体内に侵入。フィラリアは約半年で成虫になり、犬の肺動脈や心臓に寄生してフィラリア症を引き起こします。
近年では犬のフィラリア症予防が定着し、フィラリア症を発症する犬は激減しましたが、完全になくなったわけではありません。

フィラリア症対策として最も有効なのが、予防薬の定期的な投与です。また、蚊よけグッズを使用する、蚊が繁殖しないように室内やベランダの植木鉢に水を溜めないなど、蚊を寄せ付けない工夫も併用するといいでしょう。

室内で繁殖するかも?「ノミ」

体をかく犬
Jirakan/gettyimages
成虫は2~3mmで、気温が15℃を超えると活動を始めるノミ。
犬がノミに吸血されると、強いかゆみが生じて強いストレスになったり、ノミの唾液がアレルゲンとなってノミアレルギー性皮膚炎を引き起こしたりします。また、犬がノミを食べてしまうと、ノミの体内で育った瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)に感染するおそれもあり、犬にとっては脅威です。

ノミは、主に草むらややぶの中などに生息しています。室内に持ち込むと繁殖してしまうため、散歩のあとはブラッシングをする、草むらに入ったらシャンプーをする、こまめに犬用ベッドを洗うなど、室内に持ち込まないような対策を行いましょう。

ショック症状が起きることもある「ハチ」

散歩中の犬
alexei_tm/gettyimages
ハチの大きさは種類によって異なり、スズメバチは17~25mm、アシナガバチは約20mm、ミツバチは15mmなどです。(いずれも働きバチのサイズ)
主に4~10月頃、活発に活動します。
犬がハチに刺されると、患部が腫れあがってしまうだけでなく、アナフィラキシーショックを起こすケースも。中でも、スズメバチはとくに気を付けたい存在です。

犬がハチの存在に気付いて興味をもったり追いかけたりなどの行動をとると、ハチが臨戦態勢になって攻撃してくることがあります。ハチを1匹でも見かけたら、その場からすぐに離れましょう。

痛みや腫れを引き起こす「毛虫」

散歩中の犬
standret/gettyimages
代表的な「刺す」毛虫は、チャドクガ(約25mm)やイラガ(15~25mm)などです。春から秋にかけて活動します。
ドクガ類の幼虫は、全身が毒のとげや針でおおわれているため、触れると痛みやかゆみ、腫れを引き起こします。犬の場合は、地面に落ちた毛虫を踏んだり、鼻先で毛虫をつついたりして、被害にあうことが多いようです。

毛虫は、サクラ・カエデ・ツバキ・サザンカなどの植物よくついています。基本的には葉っぱについていますが、地面に落ちていることもあるので注意しましょう。
人にとっては身近な虫も、犬からすると案外危険です。刺されないように気を付けつつ、万が一刺されてしまったらすぐに動物病院を受診しましょう。
お話を伺った先生/野矢雅彦先生(ノヤ動物病院院長)
参考/「いぬのきもち」2024年7月号『愛犬を身近な虫の害から守ろう 徹底攻略!犬を咬む虫・刺す虫』
文/東里奈
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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