最近注目が集まっているシベリアン・ハスキーのミックス犬。今回は、シベリアン・ハスキーのミックス犬の種類や入手方法、注意点についてご紹介します。ミックス犬の定義やシベリアン・ハスキーの特徴についても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください!
ミックス犬とは?普通のシベリアン・ハスキーとどう違う?
近年、目にすることが多くなったミックス犬。なかでもシベリアン・ハスキーのミックス犬は、「かわいすぎる」という声もあります。
シベリアン・ハスキーとは
シベリアや北極圏で、遊牧民の物資を運ぶソリ犬として飼われていた犬種です。ルーツは明確にはわかっていませんが、スピッツの血統を受け継いでいると考えられています。1909年にアラスカで行われたドッグレースで、1位、2位、4位という優秀な成績を残し、一躍有名になったとされています。
顔の独特な模様が印象的で、オオカミのようなワイルドな容姿ですが、その外見に反してフレンドリーな性格もシベリアン・ハスキーの魅力の一つです。
ミックス犬とは
異なる純血種同士を交配させて生まれた犬のことをミックス犬と呼びます。ちなみに雑種の場合は、異なる品種同士が交配して生まれた犬のことを指します。純血種同士の交配でない点や、人工的に誕生したわけではない点において、ミックス犬とは異なります。
シベリアン・ハスキーのミックス犬とは
つまり、シベリアン・ハスキーのミックス犬とは、シベリアン・ハスキーと他の純血種を交配させて誕生した犬のことを指します。異なる犬種の血が混じることで、見た目はもちろん、性格も大きく変わる可能性があります。
また、例えばシベリアン・ハスキーとポメラニアンの掛け合わせは「ポンスキー」と呼ばれることもあるようですが、ミックス犬は正式な犬種として承認されていません。このようなミックス犬の名前は、あくまでも俗称なので、さまざまな呼ばれ方をするケースがあります。
主なシベリアン・ハスキーのミックス犬の種類
ではここで、シベリアン・ハスキーのミックス犬をご紹介します。
シベリアン・ハスキー×ラブラドール・レトリーバー
「ラブスキー」と呼ばれることもあるこのミックス犬は、忍耐強く好奇心旺盛で温厚な性格になる傾向があるようです。頭のよい犬種同士の掛け合わせなので、教えられたことはすぐ覚えますが、独立心が強く関心がなければ興味を示さないこともあるため、しつけは忍耐強く行うことがポイントとなるでしょう。
シベリアン・ハスキー×ゴールデン・レトリーバー
「ゴベリアン」と呼ばれることがあるミックス犬です。フレンドリーな性格同士の掛け合わせなので、友好的で遊び好きな性格になるといいます。外見はどちらに似るかによっても変わってきますが、耳はたれ気味で、ゴールデン・レトリーバーのやわらかい印象を受け継ぐ犬が多いといわれています。
他にもポメラニアンや柴犬とのミックスも
SNSでも話題になったのは、ポメラニアンとのミックス犬で通称「ポンスキー」と呼ばれことがあるものです。また、柴犬とのミックスは、「柴スキー(シバスキー)」や「シバリアン・ハスキー」などと呼ばれることがあります。
ただし、かわいい外見を望んだリスクのある交配をについては、充分注意してご判断下さい。
シベリアン・ハスキーのミックス犬の入手方法
小型犬同士のミックス犬であれば、ペットショップやブリーダーサイトなどを通じて入手することもできるようですが、シベリアン・ハスキーのミックス犬の場合、ほとんどが入手困難だとされています。
可能性としては、ペットショップよりもブリーダーを探す方が巡り合える確率は高いといえますが、日本ではブリーダーの数が少ないのが現状です。どうしても欲しいという場合は、海外から個人で輸入するという手もあります。
犬を個人輸入する方法
個人で犬を輸入する場合は、海外のブリーダーを自分で探し、直接輸出を依頼する方法と、生体輸入の代行業者を通じて輸入する方法があります。
【自分で手続きする場合】
個人で輸入するメリットは輸入のコストを削減できる点でしょう。しかし、この場合は優良なブリーダーの見極めや語学力が必要となるため、難易度は上がります。
【代行業者に依頼する場合】
個人で行うよりも、スムーズに取引が進みますが、仲介手数料などが発生するためコストはかかります。また、信頼できる代行業者を探すのに難航する場合も。
どちらの場合も、犬を直接見ることができないという大きなデメリットがあります。まずは国内で探すことから始めるとよいでしょう。
シベリアン・ハスキーのミックス犬を飼育する上での注意点
シベリアン・ハスキーのミックス犬のみならず、ミックス犬を飼育する上で注意したいのは、見た目の変化です。純血種であれば、成犬時の体の大きさや顔つきなどの大まかな予想はつきますが、ミックス犬の場合はそれが難しくなります。
特に、成犬時の大きさが異なる犬種同士を交配させたミックス犬の場合、思った以上に大きくなってしまったというケースも少なくありません。また、子犬の頃と毛色が変わることもあるようです。ミックス犬を迎え入れる場合は、成長の過程で容姿が大きく変わったとしても、愛情を持って最後までお世話をする覚悟を持つことが大切です。
遺伝性疾患にも注意!もう一度しっかりと考えよう
もう一つ注意したいのが、遺伝性疾患という染色体や遺伝子の異常によって発症する病気です。これは遺伝によるものなので、ミックス犬の場合は、その両親の犬種がそれぞれ持つ、さまざまな遺伝性疾患をそのまま引き継いでしまうことがあります。
つまり、シベリアン・ハスキーのミックス犬は、シベリアン・ハスキー特有の遺伝性疾患だけではなく、他の犬種の遺伝性疾患にかかるおそれがあるのです。しかし、ミックス犬は、遺伝性疾患にかからなければ体は丈夫だともいわれています。何か気になる症状がみられた場合はすぐに動物病院を受診し、早期発見・治療に努めるようにしましょう。
今回は、シベリアン・ハスキーのミックス犬について、インスタグラムの画像とともに解説しました。もしも、シベリアン・ハスキーのミックス犬を迎え入れたいと考えているのなら、遺伝性疾患や、どう成長するかの予想が立てにくいことについてもう一度考えてみてください。その上で本当に飼いたいと思ったら、入手ルートを模索してみるとよいでしょう。
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『【獣医師が解説】ミックス犬とは違う?雑種犬の飼い方~種類&寿命~』(監修:いぬのきもち相談室獣医師)
「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『【体験談を紹介】雑種とは違うの!? ミックス犬について』(監修:いぬのきもち相談室獣医師)
「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『シベリアン・ハスキーの特徴・性格・飼い方』(監修:ヤマザキ学園大学 講師 危機管理学修士 福山貴昭先生)
参照/Instagram
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/hasebe