今回は、室内犬を飼おうか迷っている人におすすめの「人気の室内犬ランキングTOP10」をご紹介します。さらに、室内で犬を飼うことのメリット・デメリット、室内犬を迎えるために大切なお部屋作りのポイントやお手入れについても解説します。
室内犬とは?犬を室内で飼うメリット・デメリット
室内犬とは、犬種問わず室内で飼育されている犬のこと。最近では、大型犬でも室内で飼育されることが多いようです。
犬を室内で飼うメリットとは?
犬を室内で飼うメリットといえば、ひとつは安全性の高さでしょう。外飼いは、脱走によって迷い犬になったり、事故に遭ったりするなどさまざまな危険がありますが、室内飼いの場合はそのようなリスクは低くなります。
また、外には犬に寄生するマダニやノミなどの寄生虫も多く、夏場は熱中症なども心配です。室内飼いで空調管理をしていればリスクは減りますが、室内でもマダニやノミの寄生は起こり得るのでいずれにしても予防をしたほうが安心といえます。
犬を室内で飼うデメリットとは?
犬を室内で飼うデメリットをしいていうなら、抜け毛やニオイなどの問題でしょうか。しかし、このような問題は、飼い主さんのお手入れやお掃除次第で解消できます。メリットとデメリットを比較すると、危険で溢れる外飼いをするよりも、安全な室内飼いの方がベターといえそうですね。
室内犬人気ランキングTOP10
「日本獣医師会」が2015年に調査したデータによると、犬の83%が室内で飼育されていることがわかりました。また、室内飼いされている犬のうち、小型犬・超小型犬の95~98%が室内飼いされていて、その割合は、大型犬や中型犬に比べると高い数字であることが明らかに。
そこで今回は、「ジャパン・ケネル・クラブ(JKC)」が発表した、2017年の国内登録件数が多い順に、小型犬・超小型犬をピックアップして作った「室内犬人気ランキング」をご紹介します!
※ここでご紹介する性格や体質などは個体差があります。
10位 パグ
クシャッとした顔が特徴的なパグ。いつも困った顔をしているように見えますが、一緒に暮らすことで、喜怒哀楽が顔によく表れるようになるといいます。友好的な性格の個体が多く、どんな家庭にもなじみやすい犬種でしょう。
9位 マルチーズ
明るく素直な性格だというマルチーズは、どのような環境にも順応するといわれています。また、ほかの小型犬と比べると、バタバタと走り回ることも少ないとされ、室内でも飼いやすい犬種でしょう。しかし、活発な一面もあるので散歩は毎日連れて行くようにしてください。
8位 フレンチ・ブルドッグ
闘犬であるマスティフを祖先に持つ、フレンチ・ブルドッグ。我慢強く、忠誠心のあるかわいらしい性格の持ち主だそうです。必要な運動量が他の犬種よりも少ないとされているため、共働きでも比較的飼育しやすいといわれることも。
7位 シー・ズー
チベット原産のシー・ズーは、人によくなつき、コミュニケーションを多く望む犬種といわれています。ダブルコートの長毛種なので、毎日のブラッシングは欠かせませんが、お手入れしながらスキンシップを取ることで、より信頼関係が深くなるでしょう。
6位 ミニチュア・シュナウザー
ドイツ語で「小さい口髭」という意味を持つミニチュア・シュナウザー。規則正しい生活を好むため、決められた時間に散歩をしたり、ゴハンを与えたりする方がストレスを感じにくいといわれています。健康的で筋肉の引き締まった美しいプロポーションも魅力のひとつです。
5位 ヨークシャー・テリア
美しい毛並みが魅力のヨークシャー・テリア。用心深く頭がいいため、しつけがしやすいといわれていますが、吠えやすい個体も多いようです。そのため、飼う場合はコミュニケーションをたくさんとって安心させてあげましょう。そうすれば、無駄吠えも防止できますよ!
4位 ポメラニアン
小さい体ながら、そのルーツは大型犬のサモエドとされ、体の大きさのわりにパワフルな犬種だといいます。甘えん坊な性格の個体が多く、飼い主さんに対してしっかりと忠誠心を発揮してくれるでしょう。
3位 ミニチュア・ダックスフンド
アナグマ猟で活躍していた狩猟犬のため、運動神経が抜群なミニチュア・ダックスフンド。なんといっても、短い足と長い胴体がチャームポイントでしょう。心を許した人にはべったりと甘える、かわいらしい性格の持ち主といわれています。
2位 チワワ
大きな瞳に小さな体が魅力のチワワは、「世界最小の純血種」とも呼ばれています。体の小ささゆえに、足音なども気になりにくく、マンションなどの集合住宅でも飼育しやすい犬種といえるでしょう。
1位 トイ・プードル
登録犬数もダントツのトイ・プードルは、抜け毛も少なく室内飼いに向いている犬種といえるでしょう。もともとは水鳥猟の獲物を回収するなどの役割を与えられていたこともあり、身体能力や知性にも優れているといわれていますよ。
室内犬を飼うためのお部屋作りのポイント
では、室内犬を迎えるにために必ずやっておきたい、お部屋づくりのコツをご紹介します。
クレートなどのハウスは、落ち着く場所に
ストレス予防のためにも、愛犬が落ち着ける場所を作ってあげることが大切です。クレートやサークルなどは窓やドアから離れた、人の往来が少ない場所に置いてあげましょう。
室内には危険がいっぱい!安全対策を
犬は、電気コードをかじってしまったり、ティッシュを食べてしまったりなど、人にとっては何ともないものにも興味をそそられます。そこで、電気コードにはカバーをつけ、ティッシュは、犬の届かない場所へ置くなど工夫しましょう。
また、人の食べ物は犬にとって危険なものも多いため、キッチンに入れないようにゲートをつけるなど対策することも忘れずに。好奇心旺盛な子犬を迎える場合は、特に注意してください。
フローリングには滑り止めを
フローリングは犬にとって滑りやすいので、ペット用マットなどを敷いてあげるとよいでしょう。とくにミニチュア・ダックスフンドやコーギーなどの胴長犬種やトイ・プードルやパピヨンなどの足の細い犬種を迎え入れる場合は取り入れたいポイントです。
愛犬にとって快適な室温を保つ
犬は高温多湿が苦手です。そのため温度は18~24℃(夏場は冷房モードで26℃以下)を保つようにしましょう。また、湿度は50~60%、夏場なら50%以下を目安にキープするよう心がけてください。
室内犬のお手入れは?
室内犬を飼うにあたって、お手入れについて気になる人も多いようです。たしかに、飼い主さんがお手入れを怠ると、抜け毛やニオイで部屋の中が大変なことになってしまうケースも。また、愛犬の健康を損ねることにもつながるので、自宅でできるお手入れはやってあげましょう。
ブラッシング
ブラッシングは、基本的に毎日行いたいお手入れのひとつです。特に換毛期を迎えた犬や長毛種の犬、活発な犬には欠かせないお手入れといえるでしょう。ブラッシングをすることで、愛犬の皮膚や被毛の健康を保つだけでなく、抜け毛や毛玉などを取り除くことができるので、部屋中に抜け毛が飛び散るのを予防する役割も期待できますよ。
シャンプー
犬のシャンプーの頻度は、毛の長さなどにもよりますが月に1~2回が目安です。また、子犬を飼い始めた場合、初めてお風呂に入れるタイミングは、生後2カ月頃に受けるワクチンから2週間が経過したころがよいといわれています。
それ以前に、体が汚れてしまった場合は、ウェットティッシュやタオルを濡らしてふき取ってあげるか、部分的に洗ってあげるなどして対処しましょう。
プロにお願いするのも手
シャンプーを苦手とする飼い主さんは少なくありません。そんなときは、プロにお任せするのも一つの手です。犬種によっては定期的なトリミングが必要となるので、トリミングに通う場合は、一緒にシャンプーや爪切り、耳掃除などのお手入れをやってくれる場合も。
無理にお手入れをすると、愛犬との信頼関係が崩れてしまうこともあるので、検討してみてください。
室内犬といえば小型犬や中型犬で、大型犬は室内で飼えないと思っている人もいるようですが、大型犬OKのマンションや一戸建ての場合は十分飼育可能といえるでしょう。運動不足を懸念する声もありますが、十分な散歩や室内遊びを取り入れたら◎
室内で犬を飼うことは、安全面でもよい方法です。ぜひ室内犬を迎え入れてみてはいかがでしょうか。
参考/「いぬのきもち」特別編集『犬との暮らし大事典』(監修:一般社団法人「ジャパン・ケネル・クラブ」副理事長 吉田稔さん、しつけスクール「Can!Do!Pet Dog School」代表 西川文二先生)
「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『【専門家が解説】家の外で犬を飼うとき気を付けたいこととは』(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『うちのコに限って…と油断は禁物!愛犬を「迷い犬」にしないために。』
「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『子犬のお風呂はいつから?シャンプー&ドライのコツや注意点も解説!』
「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『換毛期も快適に過ごす!愛犬の抜け毛お手入れ・3アイデア♪』
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。