勉強、仕事、家事、育児、人間関係……日々の生活のなかにはさまざまなストレス要因があり、悩まされている方も多いのではないかと思います。そんなとき、ベッドですやすやと眠っている愛犬や、おもちゃで楽しそうに遊んでいる愛犬を見て「犬は気楽でいいよね~」なんて思ったりしていませんか?でも、もしかしたら愛犬はあなた以上にストレスを感じているかもしれませんよ!
犬が感じているストレスって?
そもそもストレスとは、外から刺激を受けたときに体が起こす反応と、その原因となる刺激の両方のことを意味します。たとえば犬の体では、暑いときは舌をべろんと長く出してハアハアと激しく呼吸(パンティング)して体温を下げるなど、命を守るために、外からの刺激(暑さ)に対抗する働きをもっています。ところが、この刺激が強すぎたりあまりに長く続くと、体が対処できなくなり、病気や体の不調となってあらわれてしまいます。
まずは分かりやすいように体が受ける刺激についてお話しましたが、これは精神的に受ける刺激でも同じことです。犬は人と暮らすために、好き放題吠える・なんでも噛む・自由な場所で好きなように排泄するなど、犬がもっている本能や自由を一方的に制限されています。ルールのわからない人間社会での暮らしは、人が思っている以上に犬にとってストレスになっているかもしれません!
こんなしぐさに要注意!犬のストレスサインかも?
人でも頭をかいたり、目をそらしたり、肌が荒れたり、やけ食いしたくなったりなど、ストレスを感じたときに無意識に行うしぐさがありますよね。これを「ストレスサイン」といいます。こういったストレスサインはもちろん犬でも見られます。犬がストレスを感じたときに見られがちなしぐさの中で、飼い主さんが気づきにくいものを中心に以下に挙げてみましたので、愛犬に当てはまるものがないかチェックしてみましょう。
あくびする
目をそらす
舌なめずりをする
床のニオイをかぐ
しっぽが下がる
耳が寝る
体をかく
何気ないしぐさだからこそ、気をつけて!
いかがでしたか?ちなみにご紹介したしぐさは、犬が軽いストレスを感じているときによく見られるしぐさの例です。こういった行動を起こすことで、犬が自分でストレスをやわらげたり、取り除こうとしているのです。ストレスを感じたときに行うしぐさは犬によって異なるので、ふだんから愛犬をよく観察することも重要。もし気になるしぐさや行動があったら、すぐに動物病院で相談してくださいね!
参考/「いぬのきもち」2016年10月号「年代別犬種別ストレス解決法」特集(監修:「Can ! Do ! Pet Dog School」代表 家庭犬しつけインストラクター 西川文二先生、代官山動物病院獣医師 藤井仁美先生)
文/影山エマ
※こちらの記事でご紹介しているストレスは一例です。何をどの程度ストレスに感じるのかは、愛犬の性格や経験などにより、個体差があります。