環境や状況によっても愛犬の気分は変わるもの。では、愛犬が飼い主さんをなめてくるときは、何気分なのでしょうか。今回は、飼い主さんの顔をなめるしぐさをはじめ、愛犬が見せるしぐさから読み取れる気分について解説します。
飼い主さんの顔をなめてくるのは何気分?
飼い主さんがくつろいでいるときなど、愛犬が顔をなめてくることがありますよね。じつは犬が顔をなめるのは、子犬が母犬の口元をなめて食べ物をねだっていたころの名残でもあります。そのため、飼い主さんの顔をなめているときは、「子犬気分」になっているのかもしれません。
また、犬同士でなめ合っているときは、親愛の情を意識的に伝えようとしていると考えられるため、「仲間気分」といえそうです。
子犬気分とは?
子犬が母犬に甘えるときのような気分です。母犬がとってきた食べ物をおねだりしたり、母犬に守ってもらうためにくっついたりなど、飼い主さんを母犬に見立てて甘えたしぐさをとります。
ほかにもあるよ♪子犬気分のときに見せるしぐさ
飼い主さんにくっついて寝る
野生時代の犬は子犬のころ、ほら穴などの中で母犬にくっついて寝ていました。体の一部を飼い主さんにくっつけていることで、母犬に守られているような気持ちになって安心して眠れるのでしょう。
毛布やぬいぐるみを吸う
毛布のようなふわふわしたものを、母犬のおっぱいのように感じているのでしょう。そのため、口に含んで、まさに子犬気分になっているのです。抱きかかえたり、安心してそのまま寝てしまったりすることもあります。
抱っこをせがんでくるのは何気分?
体が地面から離れる「抱っこ」は野生の犬にはないこと。そのため、本来なら犬にとって抱っこは不安なものなのです。しかし、飼い主さんに抱っこしてもらうのが大好きということは、飼い主さんを信頼して不安を忘れている「飼い犬気分」といえるでしょう。
愛犬だって、環境や状況によって気分は変わるもの。今回ご紹介したしぐさは、どれも飼い主さんが大好きで、愛情と信頼があるからこそ見せるしぐさです。大好きな飼い主さんを母犬のように思って顔をなめてくると思うと、より愛おしく感じますね。「子犬気分」や「飼い犬気分」「仲間気分」など、ぜひそのときの気分をくみ取ってあげてくださいね。
参考/「いぬのきもち」2015年12月号『子犬?仲間?それとも野性……?しぐさ、行動からひもとく!今、愛犬は何気分?』(監修:哺乳類学者 日本動物科学研究所所長 今泉忠明先生)
文/ishikawa_A
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。