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引っ越し禁止、音での合図、そして転職……すべては目の見えない愛犬のために

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この特集では、難病や障がいをもった愛犬とその飼い主さんの、闘病や暮らしの様子をレポートします。今回ご紹介するのは、遺伝性網膜変性症で視力を失った、かのんちゃんと、いっしょに暮らす北川美紀さん。目が見えない障がいがあっても、音や記憶を頼りに行動しやすいよう工夫している北川さんとかのんちゃんの生活をご紹介します。

1回目の記事|愛犬が歩いていて物にぶつかる……じつはほぼ失明状態だった

かのんちゃんのために部屋の物の位置は変えない

かのんちゃんがかかった遺伝性網膜変性症は、有効な治療はないですが、生死にかかわる病気ではなく、痛みもないため、大切なことは、目が見えない犬をうまくサポートするための日々のお世話といわれます。

「まず獣医さんに言われたのは、なるべく引っ越さないこと、部屋の物の位置も変えないことでした」

目が見えていたころの記憶を頼りにするかのんちゃんのために、犬用トイレの位置をはじめとして、部屋のレイアウトはほとんど変えないように心がけています。

声をかけたり、音を出して誘導

病気を発症してから、かのんちゃんは食器のある場所がわからず、ピンポイントで鼻先を食器に近づけることが困難になりました。ゴハンのときは、北川さんが「かのん、ゴハンだよ」と声をかけ、食器の端を指ではじき、コンコンと鳴らして導いています。

また、遊ぶときも音の出るおもちゃを使ったり、かのんちゃんの体に触れたりするときは驚かせないように「かのん」と声をかけたりして、「音」で合図する生活を習慣に。さらに遊ぶとき、散歩へ出かけるとき、トイレをしたときなど、その都度「楽しいね」「よくできたね」と声をかけて、なでるように心がけています。

散歩は慣れ親しんだ同じコースを歩き、体がぶつかりそうな障害物があるときは、声をかけるなどして回避しています。

いざというときに備えて転職

犬は鼻や耳の感覚が優れているため、たとえ目が見えなくてもその不自由さを補えると思われがちですが、かえって音に敏感になったり、不安を感じたりすることがあるようです。

「雷雨がかのんにとっては何よりも恐怖。全身が震えて、部屋中を徘徊するなどパニック状態になってしまいます。目が見えないコだけに余計に心配なんです」と北川さん。そのため北川さんが仕事に出かけるときは、部屋に見守りカメラを設置し、いざというときは、かのんちゃんの様子を確認できるようにしています。じつは、かのんちゃんの病気が判明してから、北川さんは転職しました。以前は、出張も多い仕事だったのですが、勤務場所も自宅に近く、勤務時間もフレキシブルな今の職場へと変えたのです。

「天気が急変して雨が降り始めると『早めに切り上げていいよ』と言ってくれるような理解のある会社なので、とても助かっています」

すべては目の見えない愛犬のために。そんな北川さんの強い意志がうかがえます。

次回は、視力を失っても日々を楽しむかのんちゃんの生活ぶりを紹介します。

出典/「いぬのきもち」2019年11月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
写真/尾﨑たまき
文/犬神マツコ

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