あくびをする、体をぐーんと伸ばす、こういった何気なく行っている生理現象は人にも犬にもありますが、ほかにもちょっと意外な「人と犬に共通する生理現象」があるんです。今回は、人と同様に犬にも見られる生理現象について解説していきます。
まるで人みたい!犬にも人と同じ生理現象がある
ため息をつくこともあるんです
ため息には体をリラックスさせる効果があるといわれており、人も緊張したときなどにため息が出ることが多いです。犬も同じようにため息をつくのですが、犬の場合は緊張のほかに、「かまってほしい」という思いが込められていることも。
ため息をついたときに、飼い主さんが声をかけてくれたという経験を過去にしていると、かまってほしいときにため息をついて、その気持ちを伝えてくることがあるのです。人がため息をつくときは気分的にあまり浮かないことが多いですが、犬がため息をつくときも「かまってほしい」という気持ちで少しだけ沈んでいるのかもしれませんね。
おならやゲップも出ます
おならは、食事のときに飲み込んだ空気や腸内で発生したガスが、肛門から出たものです。犬も人と同様におならが出ます。犬は食事を早食いすることが多いため、人よりもおならが出やすいのかもしれません。
また、ゲップも同じように、人と犬に共通する生理現象です。ゲップとは、食事のときに飲み込んだ空気や消化の際に体内で発生したガスが、腸まで行かずに口から出たもの。このように、人と犬でまったく同じ生理現象が日々起こっているのです。
意外かも!犬にもあるこんな生理現象
じつは夢も見るし寝言も言うんです
犬も人と同じく寝ているときに夢を見ます。犬の睡眠は人と違い、浅い眠りであるレム睡眠がほとんどです。そのため、人よりも夢を見やすいかもしれません。愛犬が寝ているときに、走るように脚を動かしている様子を見かけたことがある飼い主さんもいるでしょう。そんなときは、夢の中で走っているのかもしれませんよ。
ほかにも、愛犬が寝ながら鳴いたり吠えたりすることはありませんか?これは犬の寝言にあたるもので、夢の中で鳴いたり吠えたりしていて、実際に口から鳴き声や吠え声が出たものと考えられます。夢や寝言も人と似ているなんて、親近感がわいてきますね。
見えないかもしれませんが汗をかくんです
人の汗は全身から出るものなので、見た目にもわかりやすいですね。一方、犬の場合は、肉球など体の一部分にだけ汗をかきます。人は緊張すると手のひらに汗をかきますが、犬の肉球の汗もこの人の手汗に相当するもので、湿り具合で緊張度がはかれるともいわれています。
犬にも人との意外な共通点がある
犬にも人と同じような生理現象があることがわかりました。緊張しているときにはため息をついたり汗をかいたりすることがあり、おならやゲップも人と同じように出ます。また、意外にも人より夢を見やすい睡眠スタイルであることから、夢の中で走り回ったり吠えたりしているのですね。ほかにも人と犬に共通する生理現象はあるようですが、それはまた別の機会に!
参考/「いぬのきもち」2019年11月号『人の生理現象って犬にもあるの?』(監修:獣医師 獣医学博士 東京農業大学農学部バイオセラピー学科(伴侶動物学研究室)教授 増田宏司先生、石田ようこ犬と猫の歯科クリニック院長 獣医師 石田陽子先生)
文/紺道ゆあん
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。