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【獣医師監修】犬のインフルエンザはある?犬と人のインフルエンザの関係を解説
人がインフルエンザにかかると、苦しくてつらいですが、犬も同じようにインフルエンザにかかるのでしょうか? また、人のインフルエンザが犬にうつるのかも、気になるところですよね。今回は、犬と人のインフルエンザの関係について解説していきます。

石田 陽子 先生
石田ようこ犬と猫の歯科クリニック院長
麻布大学獣医学部獣医学科卒業
●経歴:ぬのかわ犬猫病院本院副院長/ぬのかわ犬猫病院中田分院院長 など
●資格:獣医師
●所属:日本小動物歯科研究会/比較歯科学研究会/日本獣医動物行動研究会
犬のインフルエンザってあるの?
犬独自のインフルエンザがある
主な症状は呼吸器症状(咳など)で、鼻水やくしゃみ、食欲不振、元気消失といった症状が見られますが、なかにはまったく症状があらわれない場合も。
また、症状が軽い場合は、2~3週間で回復するケースも珍しくありませんが、重症化すると高熱を伴う肺炎などを起こして、死に至ることもあるといわれています。
治療法は対症療法と食事療法
犬の咳や鼻水がひどく、細菌感染も疑われる場合は、抗生物質などを使って治療することがありますが、ウイルスには効果はありません。また、脱水や食欲不振に対して、点滴などで対処することもあります。
犬インフルエンザの予防法は?ワクチンはあるの?
また、犬のインフルエンザは、すでに感染している犬の咳やくしゃみ、吠えたりしたときの唾液等の飛沫によって、ほかの犬にうつることがあるため、感染の疑いがある犬は別の部屋に隔離するなどし、感染の拡大を防ぐことも大切です。
インフルエンザは犬と人の間で感染するの?
人のインフルエンザは犬にうつる?
しかし、人のインフルエンザウイルスは、犬にとっては感染力が低く、たとえ人のインフルエンザウイルスに犬が感染しても、症状が出ることがほとんどないようです。
犬のインフルエンザは人にうつる?
ただ、海外では犬のインフルエンザウイルスA(H3N2)が、猫にうつった例が報告されています。犬と猫と一緒に暮らしているお宅では、注意をしておくとより安心でしょう。
「犬パラインフルエンザ」って犬のインフルエンザのこと?
「犬パラインフルエンザ」って?
犬パラインフルエンザは、パラミクソウイルス科の犬パラインフルエンザウイルスに感染することで、咳や鼻水、発熱、元気減少、食欲不振といった風邪に似た症状が見られるのが特徴です。
5種混合ワクチンで予防できる
極端なふれあいを避けるのも大切
食器は犬用・人用と分ける、人の口の周りをなめさせない、犬とふれあった後は必ず手を洗うなどの習慣をつけて、適度な距離感を保って接していくよう、心がけてみてはいかがでしょうか。
監修/石田陽子先生(石田ようこ犬と猫の歯科クリニック院長)
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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