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犬の水分摂取量が不足すると起こる意外な病気5選

冬に水を飲む量が減ると、愛犬に不調が起こる⁉

飲水量の減少で起こりやすい病気

撮影/尾﨑たまき
撮影/尾﨑たまき
犬は比較的冬は元気ですが、飲水量が減ることで“予備軍”だった病気が症状としてあらわれることがあるそう。とくに起こりやすい病気は以下のとおりです。

尿石症

小さな結晶が固まって石(結晶)になり、尿路をふさいだり、尿路にたまったりしてしまう病気を総称して「尿石症」といいます。水を飲む量が少なくなると、結晶がオシッコといっしょに体外に排出されにくくなるため、冬に症状があらわれる犬が多いです。結石は成分によって色も大きさもさまざま。療法食で溶かしたり、手術でしか取り出せないものもあります。

細菌性膀胱炎

 膀胱に細菌がたまって炎症を起こし、血尿が出たり、何度もトイレに行くのにあまりオシッコが出ないといった症状があらわれます。尿石症同様、飲水量が減ってオシッコの量が減る冬場は、最近が膀胱に長時間とどまりやすい環境になるため、多く見られます。また、飲水量に関係するため、尿石症がきっかけで起こる結石性膀胱炎も冬場に多く見られます。

歯周病

症例写真提供/ノヤ動物病院
症例写真提供/ノヤ動物病院
歯周病はシニア犬に多いですが、2、3才から始まることもあるので要注意
水を飲むことは、汚れや細菌を流し、口内の清潔を保つ意味でも大事。飲水量が減ると、そうした汚れや細菌が口の中にとどまりやすく、歯周病を悪化させる原因に。さらに夏場よりヨダレの量が減ることから、冬場は歯周病リスクが高まりやすい時期といえます。飲水量の減少と口内の乾燥が歯石を大きくすることを手伝ってしまい、口臭がきつくなることもあります。

腎臓病

臓器のなかでも、水分量の減少に影響されやすいのが腎臓。飲水量が少なくなる冬場は、目立った症状がなくても、尿検査では異常な数値が出て、じつは腎臓病の可能性があるといったケースが多くなります。腎臓病は見つかったときにはかなり進行していることが多い病気。初期だと血液検査では見つからないこともあるので、とくに冬場は尿検査をおすすめします。

ドライアイ

涙の量が減り、目の表面が乾燥するドライアイ。乾燥性角結膜炎とも呼ばれます。冬の乾燥に加えて飲水量が少なくなることで涙の量が減るため、目の表面が乾きやすくなり、目ヤニが出たりします。目が飛び出している犬種や短頭種など、ドライアイになりやすい素因をもっている犬はとくにこの時期に症状が出やすくなる場合があります。
症例写真提供/ノヤ動物病院
症例写真提供/ノヤ動物病院
ドライアイのときに出る目ヤニは白っぽいものがほとんど。ムチンという成分で、乾燥した目を保護するために出ます。朝起きると目を開けにくいことも。
いかがでしたか。冬は飲水量が少なくなることで、隠れていた病気の症状が出やすい時期でもあります。愛犬の飲水量を把握し、冬場の健康診断では尿検査を加えることも検討しましょう。

参考/「いぬのきもち」2020年1月号『水を飲む量が減ると起こる不調・病気』(監修:野矢雅彦先生 ノヤ動物病院院長)
撮影/尾﨑たまき
文/サトウ
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