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愛犬が手術後に細菌感染を起こし再手術に.動物病院に賠償金を請求した結果

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ホントにあった、犬にまつわる事件簿を紹介!

過去に実際に起こった犬がらみのトラブルと、それに対して裁判所から下された判決について解説します。同じような事件が起こった場合の参考になります。

今回ご紹介するのは、東京地方裁判所で平成24年1月25日に判決が出た事例です。

※この記事の解説は、ひとつの例にすぎず、まったく同一の解決・判決を保証するものではありません。個々の事件の判決については裁判所に、解決策はその当事者に委ねられます。

お話してくれたのは……渋谷 寛先生

弁護士/渋谷総合法律事務所。ペット法学会事務局次長。動物の医療過誤訴訟を担当するなど、ペットと法律の問題に力を注ぐ。共著に『Q&A ペットのトラブル110番』(民事法研究会)など。

右ひざの手術を受けさせたら、手術中に細菌感染!?

術後、患部が細菌感染を起こし、再手術を繰り返した

700万円あまりの賠償金を求めて裁判に(イラスト/別府麻衣)
700万円あまりの賠償金を求めて裁判に(イラスト/別府麻衣)

Aさんの愛犬は、当時7才の大型犬。右ひざの前十字靭帯の部分断裂のため、動物病院で手術を受けました。しかし手術後、患部のエックス線写真を見たAさんは、骨を固定するプレートが写っているのを見て、「骨を金属で留めるとは知らなかった」と獣医師を非難し、治療費を返還させました。また、手術後、愛犬の患部に液体がたまってしまい、再手術を受けることに。すると、体液からはなんと細菌が検出されました。

Aさんは、獣医師の事前の説明が足りなかったことと、必要のない手術を行って手術中に細菌感染を起こしたとして、700万円あまりの賠償金を求め、動物病院を訴えました。

細菌感染の原因は、Aさんがエリザベスカラーをはずしたことだった

獣医師は手術中、骨を固定するプレートや患部の細菌検査を行っていました。裁判所はその結果に基づき、細菌感染がいつ起こったのかを検証。手術中に細菌感染が起きた可能性は低く、むしろ退院後、装着を指示されていた愛犬のエリザベスカラーをAさんが自己判断ではずしてしまったことから、愛犬が患部をなめ、細菌感染が起こった可能性が高いと結論づけました。

また、獣医師が、手術前に動画を見せながら、骨を固定する金属のプレートについて充分説明していたことも認定。Aさんの損害賠償請求を全面的に退けました。

判決は……飼い主さんの訴えを棄却した!

獣医師の手術は適切だったと認められた(イラスト/別府麻衣)
獣医師の手術は適切だったと認められた(イラスト/別府麻衣)

結局、5度にわたる手術を受けたAさんの愛犬。動物病院での手術後、飼い主さんが勝手に獣医師の指示に背いてしまうと、愛犬の体に負担をかけたり、病気を悪化させることもあり得ます。獣医師の説明がわかりにくいと思ったら、納得できるまで質問をしたり、大事なことはメモにとったりして、愛犬の健康を守りましょう。

参考/『いぬのきもち』2015年12月号「ホントにあった犬の事件簿」
イラスト/別府麻衣

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