愛犬も飼い主さんも、日々いろいろなことを習慣として行っているものです。しかし、なかには愛犬の健康に悪影響を及ぼしてしまうような習慣もあるので注意が必要です。今回は、犬の歯や歯ぐきに悪影響を与えるおそれのある“NG習慣”についてご紹介します。
かたすぎるおもちゃで遊ぶ
日ごろからかたすぎる素材のおもちゃで遊ばせていると、歯に負担がかかって表面が欠けたり、歯が折れたりすることがあります。ひどい場合は歯の神経がむき出しになり、手術が必要になることも。
犬の歯は思っている以上にデリケートなものなので、おもちゃを与えるときは、歯に負担の少ないゴム製や木製、コットン製のものを選ぶことをおすすめします。
ひづめや動物の骨にも要注意!
おもちゃと同じく、動物のひづめや骨などを愛犬に与えていると、歯に負担がかかります。とくに動物の骨は、歯に悪いだけでなく、さけた状態でのみこんでしまうと、食道や胃腸にささってしまう危険性も。愛犬に治療や手術でつらい思いをさせないためにも、動物のひづめや骨などは与えないようにしましょう。
おもちゃを出しっぱなしにする
おもちゃを出しっぱなしにしたり、愛犬の届く位置に置いたりすると、いつでも好きなだけ噛んで遊び、歯の表面が知らず知らずのうちに削れがちに。削れすぎて髄(神経)がむき出しになると、犬は痛みを感じるので注意が必要です。
おもちゃは基本的に飼い主さんといっしょに遊ぶものだと考えて、遊んだあとは愛犬の届かない場所に片づけるようにしましょう。
引っ張りっこ遊びするときも注意点が
おもちゃで引っぱりっこをして遊ぶときは、垂直に吊り上げないようにしてください。歯に大きな負担がかかるため、歯が抜けたり途中で折れたりする危険があります。
引っぱりっこをするときは、おもちゃを愛犬の体の高さに合わせ、緩急をつけながら水平に引っぱるようにしましょう。
歯石を爪やスケーラーではがす
歯の表面にかたまった歯石を、爪やスケーラーで取るのはNGです。かえって歯のエナメル質や歯ぐきを傷つけてしまうことにもなりかねません。ついてしまった歯石は、一般の飼い主さんではきれいに取れないので、動物病院で除去してもらうようにしましょう。
人用の歯みがき粉を犬に使うのもNG!
人用の歯みがき粉を犬に使うのもNGです。人用の歯みがき粉の清涼感が嫌いな犬だと、歯みがき自体が苦手になって、歯の健康を損なう結果につながります。また、人用の歯みがき粉に含まれるフッ素は、犬が大量に摂取すると脳神経に悪影響を与えるおそれがあるため、歯みがき粉を使う場合は犬用のものにしましょう。
歯肉や歯に異変があるときに無理にケアするのもやめて
ほかにも、愛犬の歯肉が腫れていたり、赤みがあったりするときは、すでに歯周病になっているおそれがあるため、無理に歯ブラシでケアしようとすると、愛犬が痛い思いをすることが。痛みから歯みがきを拒否するようになると、歯の健康を害してしまうため、愛犬の口内に異変が見られるときは、動物病院で状態を診てもらうようにしてください。
今回ご紹介したなかに当てはまる行動があれば見直し、愛犬の歯や歯ぐきをすこやかに保ってあげましょう。
参考/「いぬのきもち」2020年4月号『あなたや愛犬が、なにげな〜くしちゃっているいつものクセや習慣は大丈夫?愛犬の病気・ケガを招くNG習慣ランキング』(監修:聖母坂どうぶつ病院 副院長 田草川佳実先生)
文/朱音
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。