犬が寝たきりになるのは老化だけではなく、病気やケガなどによって思わぬタイミングで介護が必要になることもあります。寝たきり犬のお世話の仕方をご紹介します。
犬の介護は愛犬の状態に合わせることが大切
犬の介護はこの方法でなければならないというものはありません。例えば、小型犬は抱っこや体位変換が楽にできても、大型犬は体重があるのでアイデアや介護グッズが必要になることもあります。
床ずれ防止のために2〜3時間おきの寝返りを
寝たきりになった場合は、体を清潔にして頰や肩、腰、足などの寝床と接する部分の圧迫をできるだけ減らして床ずれ(褥瘡)の予防とケアを行います。
低反発マットやクッションなどの床ずれ防止グッズを使用して圧迫が少ない寝床を作り、2~3時間おきに寝返りをさせることがポイントです。
犬の体を抱き上げられない場合は、上半身を起こしてあげた後に下半身の向きを変え、その後上半身を寝かせて寝返りをさせるとよいでしょう。
排泄後はできるだけ清潔に
寝たきりの犬は寝床で排泄をするため、床ずれ防止マットの上に防水シートを敷き、その上にトイレシーツを敷いたところに寝かせて排泄させ、排泄後は手早く掃除を行います。
トイレの失敗で飼い主さんが驚いたり悲しむ顔を見せるのは、お互いのためにもよくないですよね。犬も飼い主もお互いにハッピーになれるのであればオムツを使うことも大切ですが、陰部や皮膚のかぶれには注意してください。
食事ケアは急がず誤嚥に注意
寝たきり犬の食事ケアは、ドライフードをぬるま湯でふやかす、ふやかしたフードをミキサーやすり鉢で流動食にする、介護食を使用するなどの方法があります。
流動食は、顎にタオルをあてて顔を支えながら、シリンジなどの先端を口の端に入れて少しずつ流し込みます。食事に10分以上かかることもあるので急がずゆっくり与えましょう。
この時、犬の口を上に向けて急に流動食を流し込むと、のどに詰まったり誤嚥をするおそれがあるので注意してください。
寝たきりになった犬は、体は動けなくなっても五感を使って人がいる気配を感じ取っているはずです。毎日の介護は大変ですが、できる範囲のお世話をしてあげましょう。
監修:いぬのきもち獣医師相談室
文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください