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何で吠えるの? “物音”に吠える犬の気持ちを翻訳
音に反応して吠える愛犬の気持ち、これが分かれば吠えグセも止められる!
ほかの犬や人の声が聞こえようものなら、大騒ぎ……。
特別でも何でもない物音にいちいち反応して、吠えたてる愛犬に頭を悩ませている飼い主さんもいることでしょう。
とくに今どきは、テレワーク中にワンワン吠えられて、リモート会議で恥ずかしい思いをした、なんて経験のある方もいるのではないでしょうか?
今回は、家庭犬しつけインストラクター西川文二先生に伺った、物音に反応して吠える愛犬の気持ちと、その対処法をご紹介します。
外からの物音に吠える愛犬の気持ちとは?
物音が聞こえると吠える
ただ、物音がやめば、たいてい犬も吠えやむはず。
物音に吠える犬は、きっとこんな場面を何度も繰り返しているはずです。
別の日、また物音が聞こえて愛犬が吠える
いくら「静かにして!」「吠えないで!」と注意しても、激しく吠えたてます。
そしてこのときも、しばらくすると物音が聞こえなくなり、愛犬も徐々に落ち着きを取り戻して吠えやむはず。
じつはこの場面で、愛犬は驚くべき思考でいます。
なんと、「自分が吠えたから物音が消えた」「自分が吠えたから、不審なものが遠ざかった」と思っているのです!
外から聞こえる物音がいつまでも鳴り続ける、というケースはめったにありません。
いつかは鳴りやみます。
愛犬はそれを「自分が吠えたから」と勘違いしているのです。
犬は経験から学習する動物です。
このような場面を繰り返すことで、「もしまた物音がしたら、自分が吠えて追い払おう」と考えるため、物音が鳴るたびに激しく吠えるようになります。
【対策】愛犬がいる部屋にBGMを流しておこう
そこでオススメなのが、BGMを流しておく、という作戦です。
ふだんからラジオなどのBGMを流しておけば、外からの物音が愛犬の耳に届きにくくなります。
そうなれば当然、些細な物音は聞こえにくくなるので、愛犬のムダ吠えを減らすことができ、「自分が吠えたから相手を撃退できた」といった勘違いもなくせるのです!
飼い主さんが在宅のときだけでなく、愛犬だけで留守番させる場面でも便利な方法なので、ぜひお試しを。
電話の着信音や電話中に吠える愛犬の気持ちとは?
愛犬がそんな状態だと、つい飼い主さんも手で払ったり、「シ~ッ!」などと声をかけがちです。
そしてこの場面でも、愛犬は驚くべき理由で騒いでいます。
飼い主さんが「シ~ッ!」と反応したことに、「飼い主さんが自分に注目してくれた!かまってくれた!」と勘違いして喜んでいるのです。
愛犬はもっとかまってほしくて、さらに吠えたり飛びついたりするように……。
【対策】愛犬をクレートに入れて目隠しの布をかけよう
クレートに入れたら、扉を閉め、上から目隠しの布をかけましょう。
こうすることで愛犬を落ち着かせやすくなり、飼い主さんは愛犬を手で払ったり、「シ~ッ!」とジェスチャーする必要もなくなります。
なお、このようなとっさの場面で愛犬をスムーズにクレートへ入れるために、日ごろから愛犬の寝床をクレートにするなどして、「クレート=落ち着ける場所」と教えておくといいですよ!
また、ふれあい不足が一因とも考えられるので、いっしょに遊んだり、散歩へ行ったりする時間を増やすのもおすすめです。
犬が吠えるときには、必ず理由があります。
愛犬がどんな気持ちで吠えているのか、その本音を正しく把握して、吠えグセ対策が行えるといいですね!
参考/「いぬのきもち」2020年5月号『愛犬の気持ちをホンヤクします!』
写真/尾﨑たまき
文/h.taco
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