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寒さに強い犬種は? 雪で遊ぶ際の注意点を獣医師に聞いた
雪遊びが好きな犬は多いようですが、「寒くないのかな?」と心配になることはありませんか?
今回は、犬と雪にまつわる“気になる疑問”について、いぬのきもち獣医師相談室の先生に聞きました。
寒さに強いのはどんな犬種?
雪のなか遊ぶ犬は多いようですが、なかでもとくに寒さが得意な犬種はいるのでしょうか?
獣医師の先生によると、「寒さが得意な犬種にはシベリアン・ハスキー、サモエド、グレート・ピレニーズなど、寒い地方原産の犬が挙げられるでしょう。これらの犬は、アンダーコートとオーバーコートという二重構造の被毛をもっているため、比較的寒さが得意な傾向があります」とのこと。
では、寒さに強いとされる、シベリアン・ハスキー、サモエド、グレート・ピレニーズはどのような犬種なのでしょうか?
南極大陸探検隊にも参加した「シベリアン・ハスキー」
シベリアン・ハスキーは、もともと北極点周辺にいるエスキモー犬の一種。シベリア北東部の遊牧民などのもとでそり犬として飼われていましたが、その後北米にもち込まれ、南極大陸探検隊でも活躍しました。
ロシアやシベリアの猟犬・そり犬をルーツにもつ「サモエド」
サモエドはロシア原産の犬種。ロシア北部やシベリアの遊牧民と暮らし、猟犬・そり犬として活躍していた犬をルーツにもちます。小屋の中で人と生活することもあり、豊かな被毛が暖房代わりになっていたのだとか。
家畜や人を守る仕事をしていた「グレート・ピレニーズ」
グレート・ピレニーズは、フランス・ピレネー山脈の傾斜地や起伏の激しい土地で、家畜や人をクマなどから守ることで活躍してきました。極寒の雪山でも体の熱を外に逃がさないよう、分厚く密集したアンダーコートと長い剛毛のオーバーコートをもっています。
雪遊びではしゃぐ愛犬……何に注意すればいい?
雪に顔から突っ込むなど、愛犬が無邪気に雪とたわむれる姿はかわいらしいですが、獣医師の先生によると、犬が雪遊びをする際は、凍傷・事故・雪玉の3点に注意する必要があるといいます。以下で詳しくみていきましょう。
凍傷にならないよう注意して
「雪で遊んで凍傷になると、赤くなりかゆみが出ます。肉球・耳の先・しっぽなどはとくに注意しましょう」(獣医師)
雪による事故の危険性も
「雪があると、今までとは違った景色に犬も興奮します。雪の下に隠れて見えなかったものを踏んでケガをしたり、車が見えなくて交通事故にあったりする危険性もあるので注意してください。雪遊びの際は見晴らしのよい場所を選びましょう。知っている場所だとより安心です」(獣医師)
雪玉がつかないよう雪はこまめに払おう
「体に雪がついた状態で蒸気や水分がつき、さらに雪が固まると、犬の被毛に雪のかたまりがつきます。このかたまりが毛に絡みつくと、取るときに毛が切れる、皮膚が傷つくなどのおそれがあるので要注意。ある程度雪がついたら取るようにしましょう」(獣医師)
楽しく安全に
なお、獣医師の先生からは「雪遊びをするときは、スノーブーツやスノーウェアを着させると安心して楽しく遊べるでしょう」とのアドバイスも。
愛犬にあったブーツやウェアを選ぶなどし、雪遊びの時間をより安全で楽しいものにしてあげることが大切です。
これからの季節で雪を見ることは少ないでしょうが、次の季節に向けてチェックしておきましょう。
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
参考/いぬのきもちWEB MAGAZINE『シベリアン・ハスキーの特徴と性格・飼い方・しつけ・心配な病気まで|犬図鑑』(監修:ヤマザキ動物看護大学講師 認定動物看護師 ドッグ・グルーミング・スペシャリスト 福山貴昭先生)
いぬのきもちWEB MAGAZINE『サモエドの特徴と性格・飼い方・しつけ・心配な病気まで|犬図鑑』(監修:ヤマザキ動物看護大学講師 認定動物看護師 ドッグ・グルーミング・スペシャリスト 福山貴昭先生)
いぬのきもちWEB MAGAZINE『グレート・ピレニーズの特徴と性格・価格相場|犬図鑑』(監修:ヤマザキ動物看護大学講師 認定動物看護師 ドッグ・グルーミング・スペシャリスト 福山貴昭先生)
取材・文/松本マユ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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