シベリアン・ハスキー
- 英語名
- Siberian Husky
- 原産国
- アメリカ
- サイズ
- 中型犬
- グループ
- 原始的な犬・スピッツ
シベリアン・ハスキーの性格と特徴・飼いやすさ
独特の顔の模様が印象的で、ワイルドな容姿をもつシベリアン・ハスキー。北極点周辺にいるエスキモー犬の一種です。オオカミのような精悍な顔立ちながら、性格は友好的で従順なところが魅力。トレーニングを行えば、家庭犬としてよいパートナーになってくれます。
シベリアン・ハスキーの飼いやすさ 各項目の数値が大きいほど飼いやすい傾向
シベリアン・ハスキーの性格
そり犬のなかでは軽量で、機敏に動き、活発でエネルギッシュです。動くのが大好きで好奇心旺盛ですが、慎重で控えめな一面も見られます。また、独立心が強く頑固な場合もあります。
シベリアン・ハスキーの大きさ
オスで体高53.5~60cm、体重20.5~28kg、メスで体高50.5~56cm、体重15.5~23kgほどで、中型犬に分類されます。体高よりも体長がやや長く、とても機能的な体躯を備えています。まっすぐな足は厚い被毛におおわれ、長時間走るため肉球は厚くクッション性があります。
オス 体高:53.5~60cm/体重:20.5~28kg
メス 体高:50.5~56cm/体重:15.5~23kg
※体高:地面から首と背中の境目付近までの高さで、人の身長に相当するもの。
シベリアン・ハスキーの毛色の種類
シベリアン・ハスキーの被毛の色は、ブラックから純白まですべての毛色が認められています。他犬種には見られない独特の太い眉のような顔の斑が特徴的です。被毛は、まっすぐで中くらいの長さのオーバーコートと、やわらかく密生しているアンダーコートの二層になっています。
シベリアン・ハスキーの心配な病気
・網膜が正常に働かなくなる遺伝性の病気「進行性網膜萎縮症」
・目の水晶体が白くにごって網膜に光が届かなくなることにより、視力が低下する「白内障」
・アレルギーなどにより、フケが多くなる、皮膚がベタッと脂っぽくなる「脂漏症」
シベリアン・ハスキーの価格相場(2024年)
愛犬の迎え入れ方にはペットショップ、ブリーダーからや、保護犬譲渡などさまざまな方法があります。たとえばペットショップで購入する場合だと、下記のような価格相場です。
※ペットショップ・ブリーダーのウェブサイトを編集部で調査(2024年5月)。
シベリアン・ハスキーの飼い方
ポイント(1)毎日、戸外で充分な運動量を確保して
シベリアン・ハスキーはそり犬だったため、運動欲求が強くスタミナがあります。エネルギーが充分に消費されないとストレスをためてしまうことがあるので、毎日、朝晩1時間程度の散歩を欠かさないようにしましょう。散歩のほかに、ドッグランで思いきり走らせる時間も必要です。ただし運動させる際には、暑さと関節の負荷には充分に注意しましょう。
ポイント(2)行動や吠えをコントロールできるようトレーニングを
性格は穏やかですが、とても力が強いので、興奮した際などに人を転倒させてケガを負わせてしまう可能性があります。また、刺激に対して吠えやすい性質もあります。子犬のころからしっかりとトレーニングを行い、行動や吠えをコントロールできるようにしておくことが大切。専門家に相談するのも一案です。
ポイント(3)暑さに弱いので夏場は室温管理に注意
寒冷地方原産の犬種なので、日本の暑い夏がとても苦手です。夏場は犬がハアハアしない程度の温度設定でエアコンを活用して、快適に過ごせるよう環境を整えましょう。また、散歩は暑い時間を避け、早朝や日没後に行くようにしましょう。
ポイント(4)こまめなブラッシングとシャンプーで抜け毛を取り除いて
シベリアン・ハスキーの被毛は豊かなダブルコートで、換毛期にはたくさんの毛が抜けます。抜け毛をそのままにしていると体温の放熱を妨げてしまうため、こまめにブラッシングとシャンプーを行い、抜け毛をしっかり取り除きましょう。
また、高温多湿の日本の気候では皮膚疾患を悪化させやすいので、ブラッシング時には脱毛がないかよく観察し、異常に気づいたときは早めに動物病院で受診しましょう。
ポイント(5)食欲旺盛なので、一気食いをさせない工夫を
主食には、フードと水のみで栄養のバランスがとれるように作られている、総合栄養食を与えましょう。シベリアン・ハスキーは食欲旺盛なので、フードを一気食いしてしまうことも。一気食いをすると空気を大量に飲み込むことがあるので、一気食い防止用の食器を活用してもよいでしょう。
フード選びに際しては、シベリアン・ハスキーは豊かな被毛をもつことから、皮膚・被毛を健やかに保つ成分を強化したフードを選ぶのも一案です。迷う場合は、動物病院で相談を。
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シベリアン・ハスキーの歴史や背景
シベリアン・ハスキーは長い歴史をもつスピッツ属の犬種で、北極点周辺にいるエスキモー犬の一種でもあり、アラスカン・マラミュートやサモエドの近縁です。シベリア北東部の遊牧民チュクチやイヌイットの物資を運ぶそり犬として飼われていましたが、19世紀に北米に持ち込まれ、南極大陸探検隊でも活躍しました。日本では人気漫画に登場したことで知名度が上がり、一躍人気を博しました。
監修:
ヤマザキ動物看護大学 動物看護学部 准教授
福山貴昭先生 (博士[学術]愛玩動物看護師)
参考:『日本と世界の犬のカタログ』(成美堂出版)