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愛犬の防災対策している? 愛犬と行う「おうちキャンプ」「避難所ピクニック」で災害対策を

愛犬のために防災対策をしていますか? いぬのきもちWEB MAGAZINEでは、いぬのきもち公式YouTubeアカウント「いぬのきもちCHANNEL」にて「犬の防災対策」動画を公開しました。

今回は、愛犬と行う「家族避難訓練」や、犬のための防災対策のポイントについて解説します。

防災対策している飼い主さんは47.6%

犬の防災対策
いぬのきもち塾_【犬の防災対策】
いぬのきもちCHANNEL
いぬ・ねこのきもちWEB MAGAZINEで、犬・猫の飼い主さん(2,023名)にインターネットによるアンケート調査(※)を実施したところ、「防災対策をしている」と回答した飼い主さんは47.6%。また、実際にどのような対策をしているのかうかがったところ、以下のような結果になりました。

どんな対策をしていますか?

  • フードや避難グッズを用意している……36.1%
  • ケージやキャリーケースに慣れさせている……23.7%
  • 愛犬との避難方法を考えている……21.6%
上記の結果から、飼い主さんの防災意識が高まっていることがわかります。ただし、防災グッズを用意していても、いざというときに使い方がわからない、消費期限が切れてしまって役に立たないというケースも。そうならないためにも、防災について正しく理解し、家族を守れるより実践的な備えをしておくことが大切です。

※アンケート/2020年7月10日~7月16日実施「新型コロナウイルス第2回犬猫調査」(回答数2,023名)

愛犬と「家族避難訓練」をしよう(準備編)

犬の防災対策
いぬのきもち塾_【犬の防災対策】
いぬのきもちCHANNEL
実践的な備えとして取り入れたいのが、愛犬と一緒に行う「家族避難訓練」です。家族避難訓練を行う際は、まず以下のような準備をしておきましょう。

【準備1】「災害リスク」と「避難場所」を把握する

住んでいる地域の「災害リスク」を、ハザードマップで確認しましょう。ハザードマップは地震、水害、土砂災害など、災害の種類で分かれているので、すべてのハザードマップをチェックし、自分の住んでいる場所がどのような被害の可能性が大きいかなどを確認してください。

また、実際に災害が起こると、行政からの情報は避難所に集まります。情報を得るためにも、避難所の場所を確認しておきましょう。

【準備2】防災袋は2タイプ用意する

2タイプの防災袋を用意しておきましょう。1つは、災害が起こって避難する際に持ち出す、必要最小限のものを入れた「1次防災袋」、もう1つは、避難後に取りに戻って当座の生活をするためのものを入れた「2次防災袋」です。

1次防災袋に入れておくもの

【人用グッズ】
  • 眼鏡・財布・薬などの生活必需品や貴重品
  • スマホと充電器などの通信機器(電源が切れたときのために電話番号のメモがあると安心)
  • 一時的にしのげる程度の食糧・水(1~2日分が目安)
  • 新型コロナウイルス対策として、マスク、除菌ウエットティッシュなど
【犬用グッズ】
  • 犬の水、おやつ
  • 首輪、リード、ゴム製おもちゃ
  • トイレシーツ、ウンチ袋
  • ウエットティッシュ、常備薬、お薬手帳

2次防災袋に入れておくもの

【人用グッズ】
  • 家族が1週間程度生活できる水や食糧
  • 下着、タオル、防寒着などの季節の衣類
  • ガスコンロ、ライトなどの生活用品
  • 石鹸、ゴミ袋、簡易トイレなどの衛生用品
  • 新型コロナウイルス対策として、マスク、除菌スプレーなど
【犬用グッズ】
  • フード、水、トイレシーツ、消臭効果のあるゴミ袋
  • タオル、歯磨きガム、クレート、防災マットなど、その他必要なもの
1次防災袋は枕元や玄関など、すぐ持ち出せる場所に置き、2次防災袋はガレージや物置など、外から入りやすく、壊れにくい・埋もれにくい場所に置いておきましょう。

愛犬と「家族避難訓練」をしよう(実践編)

犬の防災対策
いぬのきもち塾_【犬の防災対策】
いぬのきもちCHANNEL
家族避難訓練の準備ができたら、今度は実践です。実践では「おうちキャンプ」と「避難所ピクニック」を行いましょう。

【実践編1】「おうちキャンプ」をしよう

「おうちキャンプ」は、地震や台風などでインフラが止まってしまったときに備えた訓練です。ルールは、電気のブレーカーを落とし、水道・ガスの元栓を閉めてインフラが止まった状況をつくり、丸1日家にある備蓄品だけで過ごすだけ。

「おうちキャンプ」では、インフラが止まった状況を家族で体験できるのはもちろん、家にある備蓄品で何が足りないのかを把握できます。

【実践編2】「避難所ピクニック」をしよう

「避難所ピクニック」は、地域の避難所に指定されている公園などでピクニックをしてみる方法です。災害時の避難行路を愛犬と一緒に歩いてみましょう。その際、災害時を想定して、避難するときに持ち出す備蓄品をすべて持っていきましょう。

実際に災害時の避難行路を歩くことで、道中に危険なものはないか、通れない道はないかなどを確認し、より安全な避難ルートを探すことができます。また、犬と避難するときは、抱えて連れていくのが基本ですが、大型犬の場合は難しいケースもあるので、どうやって連れていこうかと考えてみるのもいいでしょう。

さらに、持っていった備蓄品でごはんを作って食べたり、避難所についたら犬をクレートやケージに入れて過ごさせてみたりすれば、避難生活を想定しやすくなります。「避難所ピクニック」を体験することで、いざというときに安全な避難行動をとることができるようになるでしょう。

飼い主としてふだんからできる防災対策とは

犬の防災対策
いぬのきもち塾_【犬の防災対策】
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災害時、飼い主さんと犬が一緒に行動するにあたって取り入れておきたいのが、社会化トレーニングです。

社会化トレーニングとは

社会化トレーニングとは、さまざまな音やニオイ、環境、知らない人などに慣らし、どんな状況でも落ち着いて過ごすことができる心を育むことです。社会化が身についている犬は、ふだんの生活のなかでも落ち着いて過ごすことができるでしょう。

ただし、社会化トレーニングのやり方は、犬の性格などによっても異なります。犬に合った正しいトレーニングをするためには、プロに相談するのがおすすめです。

体験を通して家族で「最善の防災対策」をとることが大切

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いぬのきもち塾_【犬の防災対策】
いぬのきもちCHANNEL
犬の飼い主としてもっとも大切なのは、ふだんから人に迷惑をかけない飼い方を意識することです。先ほどお話しした社会化トレーニングはもちろん、ウンチマナーや予防医療、毛の手入れなど、すべてが犬を連れて避難する際の重要な要素になります。

そのうえで、災害時のさまざまなケースを想定して、ひとつひとつにどう対処・対応するか、今回ご紹介した家族避難訓練を通して考え、家族で最善の防災対策を作り上げておきましょう。その際、実際に防災グッズを使って本当に必要なものを書き留める「防災ノート」を作り、家族間で共有しておくのがおすすめです。

犬の防災対策については、以下の記事も参考にしてみてくださいね。

監修/成田 司先生
防災士・動物福祉活動家。
東日本大震災以降、ペット業界・団体の災害担当者として、環境省・地域行政と連携し、発災地域のペットと飼育者の支援活動に従事する。

チャンネル登録はこちらから

参照/YouTube(【犬の防災対策】いざというときのために!愛犬と避難訓練「いぬのきもち塾」第3回)
https://www.youtube.com/watch?v=MHNYFjb746U
文/ハセベサチコ
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