シニア期を迎えた犬は、少しずつ体や心に変化が出始めます。シニアになっても愛犬が快適な生活を送れるよう、ここでは日々の生活と深くかかわる食事&トイレの暮らしのコツを紹介します。
ポイントを暮らしに取り入れ、愛犬が過ごしやすい環境を整えてくださいね。
食事台で食べやすい姿勢をキープ
足腰が弱ってきたシニア犬は、頭を下げたままフードを食べるのが難しくなります。そのため、楽な姿勢で食べられるよう、食事台にフードボウルを置いて食べさせるのがおすすめです。頭の位置を高くすることでフードを飲みこみやすくし、食べやすい姿勢をキープしてあげましょう。
食事中はマットを敷くのもおすすめ
また、犬は食べるときに自然と前足に力が入りがちに。食事中は愛犬の下にマットを敷くなどすると、前足への負担を減らすことができるでしょう。
犬用おむつで排泄をサポート
老化が進むと肛門の筋肉が弱くなり、排泄のコントロールが難しくなることがあるため、そそうをしてしったり、老化によって消化機能が低下することで、下痢をしがちになる犬も。
シニアになってトイレの失敗が増えた場合は、長時間留守にするときや、事情があって排泄のお世話ができないときなどは、しっぽ穴のついた犬用おむつを活用しましょう。
おむつを使用するときは、かぶれやかゆみを防ぐためにも、できるだけこまめに取り替えるのがポイント。取り替える際はやさしく声をかけ、“おむつに排泄したのは悪いことではない”と思わせるようにしましょう。
トイレ中にふらつく犬は支えて
自力で排泄できても、排泄中にふらついて尻もちをついてしまう犬もいます。その場合は腰を支えて、後ろ足を踏ん張れるような体勢をとらせましょう。
失敗にともない自信をなくしてしまう犬も
今まで問題なくできていたトイレを失敗したり、思うように歩けなくなったりすると、愛犬が落ち込んで自信をなくしてしまうことがあります。そのため「失敗しないためのお膳立て」をして、愛犬に自信をもたせることも大切です。
たとえば、排泄のタイミングを把握してトイレの声かけをする、愛犬がよくいる場所の近くにトイレを増やすといった工夫がおすすめ。うまく排泄できたらほめて、成功体験を積み重ねていきましょう。
愛犬が暮らしやすい環境づくりを
犬は年をとるにつれて、病気をしやすくなったり反応が鈍くなったりします。また、老化はいったん始まると進むのみで、元に戻ることはありません。
しかし、飼い主さんが日常的に愛犬の体に触れたり、一緒に遊んで適度に運動させたりすることが老化予防につながります。
愛犬が暮らしやすい環境をつくり、日々を楽しく快適に過ごしていきましょう。
参考/「いぬのきもち」2017年6月号『愛犬と過ごす「これから」を考えよう すこやかなシニア犬になるための20のことば』(監修:キュティア老犬クリニック院長 佐々木彩子先生)
文/松本マユ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。