犬と暮らす
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「犬から苦手に思われてしまう犬」の特徴は? 犬に友達をつくりたいと思う飼い主が理解しておきたいこと
愛犬が散歩やドッグランなどでほかの犬と対面したときに、ほかの犬から苦手に思われがちというケースもあるようです。どのような原因があるのでしょうか?
この記事では、「犬から苦手に思われてしまう犬の特徴」や「愛犬に犬友達をつくりたいと思う飼い主さんが理解しておきたいこと」について、いぬのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
犬から苦手に思われてしまう犬の特徴は?
——「犬から苦手に思われてしまう犬」もいるかと思いますが、どのような理由で苦手に思われると考えられますか?
いぬのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「相手の犬に向かって唸ったり吠えたり、犬同士のコミュニケーションが上手でないことが考えられます。
たとえば、相手が嫌がっているのにおかまいなしに近づいたり、相手の顔に真正面から向かっていくなどすると、苦手に思われてしまうでしょう」
——相手の犬や飼い主さんのことを考えると、飼い主さんが愛犬をしっかりコントロールすることも必要でしょうね。
愛犬をほかの犬と仲良くさせたい…飼い主さんはどう考えるべき?
——愛犬がほかの犬と仲良くなるのが難しい場合、「なんとか克服させたい」と思う飼い主さんもいれば、「無理に仲良くさせる必要はない」という飼い主さんもいると思います。どのように考えるのが、愛犬のためでしょうか?
獣医師:
「後者の『無理に仲良くさせる必要はない』という考えに賛成です。
犬同士の場合は、『飼い主さんが望むから仲良くしておこう』『仲良くするほうが得だ』という思考はないので、お互いの相性のみで関係性が支えられています。
自分の感情を抑えてまでほかの犬と仲良くするメリットは、犬にとってはありません。そのため、前者の『克服させる』というのは難しいでしょう」
——ドッグランやお散歩でほかの犬と出会ったときも、犬同士の相性を重視してあげたいですね。
獣医師:
「そうですね。飼い主さんは愛犬を愛するあまり擬人化し、動物だということを忘れてしまいがちかもしれません。
犬の友達は、犬同士で決めることです。仲良くさせようと近づけたり無理強いすると、犬が怒ってケンカになる可能性もあります。愛犬に任せましょう。
犬に犬友達ができて社会性を身につけることも大切ですが、ほかの犬と仲良くなるのが難しいコは無理をせず、飼い主さん以外の、人の友達をつくってみるのもよいかと思います」
先住犬のもとに新入り犬を迎えたい…犬の多頭飼育で配慮したいことは?
——先住犬のもとに新入り犬を迎えて、犬同士仲良く暮らしてほしいと考える飼い主さんもいると思います。多頭飼いでは、どのようなことに気をつけてあげるとよいでしょうか?
獣医師:
「犬の多頭飼育をする場合は、まず先住犬と相性のいいコを迎えることが大切です。ふだんの生活では、新入り犬よりも先住犬を優先させるように飼い主さんが接してあげるようにしましょう。
どうしても犬同士の相性がよくないという場合には、犬同士の部屋を分けて過ごさせることも必要になると思います」
——先住犬にストレスにならないようにするためにも、犬同士の相性がどうかということは、新入り犬を迎える前から十分に配慮してあげたいですね。
愛犬に犬の友達がいることで充実した生活になったり、愛犬の成長につながる可能性もありますが、愛犬にとっては飼い主さんや家族と幸せな生活をしていれば、犬の友達は必要とまではいえないそうです。
飼い主さんは愛犬の性格をよく理解し、向き合ってあげることが大切でしょう。
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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