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犬の「耳掃除」で飼い主さんがやりがちなNGお手入れ3つを解説
この記事では、犬の「耳掃除」で飼い主さんがやりがちなNGお手入れ3つについて、いぬのきもち獣医師相談室の獣医師が解説します。
犬の耳掃除で飼い主さんがやりがちなNGお手入れ3つ
「ここではよく見られるものについて、いくつか紹介します」
①耳が汚れていないのに掃除する
「耳は自然に耳垢が外に出るような仕組みになっているので、耳掃除が頻繁に必要のないコもいます。本当に耳掃除が必要かどうかを見てあげましょう」
②汚れをとろうとゴシゴシこする
「綺麗好き、真面目、几帳面な飼い主さんは、愛犬の耳をものすごく綺麗にしようと頑張るのですが、掃除をやりすぎると炎症が起き、かえって耳垢が増えます」
③耳をかゆがっていると必ず掃除が必要だと思って掃除してしまう
「乾燥する時期は、耳垢や炎症がなくても乾燥で耳がかゆくなることがあります。かゆみの原因によっては、耳掃除をすることが適していない場合もあります。その場合、普段の耳掃除とは別の方法が必要かもしれません」
「そうですね。そのコの耳の状態に合ったものを使い、そのコに合った方法、頻度で耳掃除を行うようにしましょう」
動物病院で診察してもらったほうがよい耳の状態は?
「普段のお手入れで耳垢が増えたのであれば、動物病院で診てもらってください。治療が必要だと思います。
耳垢の色や臭いなども検査材料になるので、毎日のように耳掃除をしている場合は掃除をしないで受診してください。耳垢を検査してダニが見つかることもあります」
「耳にダニがいれば駆虫し、ほかにも細菌、マラセチア、アレルギーの有無にあわせて治療します。耳の治療には点耳薬を使うことが多いですが、状態によって種類や頻度を変えます。内服薬が必要なこともあります。
中耳炎を起こしている場合は、耳の中に細い管を入れて洗浄することもあります」
定期的に動物病院で耳の状態を診てもらおう
「そうですね。家では十分な耳のお手入れができないことも多いです。毎日見ているものだと、飼い主さんでも変化に気づきにくいです。
たまに見ることができる動物病院だからこそわかることもあります。検診も兼ねて動物病院で耳の状態を確認してもらい、必要であれば耳掃除や治療をしてもらいましょう。
耳を触られると痛いくらいの状態では、家でも動物病院でも耳は触れません。その場合、耳を触らなくてよい外用薬以外のものから治療を始めることもあるので、動物病院の対応に任せましょう」
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
取材・文/柴田おまめ
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