「最近、愛犬の口が臭いかも…」
ふとした瞬間、愛犬の口臭に対して「クサッ!」と思ったことはありませんか?歯磨きが足りていなかったかな~?と反省する飼い主さんもいるかと思いますが、そんなときは、歯磨きを嫌がるようになったりと、最近の愛犬の行動に変化はなかったか思い出してみてください。
その口臭は、「歯周病」が原因かもしれません。歯周病なんてたいした病気じゃない、と思っていませんか?歯周病は、放っておくと別の病気へと変化したりと、実は厄介な病気です。「口が臭い」だけなら、まだ間に合うかもしれませんので、正しい歯周病チェック方法を学んでおきましょう。
「おかしいな?」で気づく、歯周病
歯周病は、口内トラブルの中でも、犬種を問わずかかる可能性があります。早期発見であれば、完治も早くなりますが、発見が遅れると治りも悪くなります。大切なのは、飼い主が早く歯周病に気付いてあげることです。
その1. 歯磨きで気づく
今までよりも歯磨きを嫌がるようになった、または歯磨きをしようとすると噛みつくなど、歯磨きを抵抗するようになるときは、犬の口の中に、痛みや違和感があることが原因かもしれません。歯磨きをするときには、歯茎が痩せていないか、歯の色は変色していないか、いつもと違う口臭はしないかなど、口内の状態をチェックしましょう。
その2. 食事で気づく
歯磨きだけではなく、食事中にも歯周病に気づくサインがあります。愛犬が食事やおやつを食べるときに、片方の歯しか使わなかったり、ポロポロとこぼしたりしていませんか?それは、歯周病のサインの可能性があります。反対側の歯しか使わないのは、もう一方側にできた歯周病が痛むからかもしれませんし、ポロポロとこぼしたり、鼻にしわを寄せたりしながら食べるのは、痛みを我慢している合図かもしれません。
なかには、食事への意欲はあるのに、食べ物を前にすると躊躇してしまい、食事が進まず、食べ終えるのに時間がかかる犬もいます。こちらも歯周病を疑いましょう。
「たかが歯周病…」と放っておくと危険!悪化すると大変なことに
歯周病を放置しておくと、「外歯瘻(がいしろう)」という病気に進行する危険性もあります。外歯瘻とは、上あごの歯槽骨(歯を支える土台の骨)の炎症や感染が深部まで広がり、歯槽骨のそばにある鼻腔に穴があいてしまう病気です。悪化すると歯が抜け落ちたり、最悪の場合は下あごを骨折したりすることもあるので、歯周病が判明した段階で、動物病院に連れて行って、獣医の指示を仰ぐようにしてください。
歯周病と聞いても、そこまで重大な病気とは想像できませんが、実際の症状や悪化の可能性を知ることで、疾病への危機感も高まるかと思います。自宅での歯周病セルフチェックを忘れずに、愛犬の大切な「歯」を守ってくださいね。
出典/「いぬのきもち」16年10月号『なにか変!?で気づく愛犬の病気』」(監修:フジタ動物病院 獣医師 藤田圭一院長、酒巻江里先生)
文/ICHINOKI
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。