なぜ犬にはハウスが必要なの?
庭など屋外で飼育されている犬には「犬小屋」が設置されています。赤や青に塗られた三角屋根にネームプレートを付けたかわいいお家、といったイメージが一般的ですね。外で飼育する犬には雨風を防ぐための犬小屋が必要なことは分かりますが、家の中で飼育されている犬になぜ「ハウス」が必要なのでしょうか?
それは、犬にとってのハウスは「自分だけのスペース」だから。室内犬を飼育されている方の中には、ハウスを「閉じ込めるオリ」と感じる方もいるようですが、犬にとってハウスは「安心できる場所」だと考えましょう。
子供の頃、親に叱られた後に避難する「自分だけの安心できる場所」はありませんでしたか?犬にとってのハウスは、そんな「隠れ家スペース」なのです。
クレートをハウスにすれば便利で安心!
外にある犬小屋は、木材を使って頑丈に作られていたり、スチール製のもので気密性・保温性に優れていたりと、まるで本物の家のようです。しかし、室内に置くハウスは、頑丈なことよりも「犬が落ち着ける」ことを優先して選びましょう。
おすすめは、いつも移動時に使用しているクレートをそのままハウスにしてしまうことです。普段からクレートに慣れさせておけば、動物病院での待ち時間や車の中、災害時の移動などクレートを必要とする際でも、犬のストレスレベルをグッと下げることができます。
ここはNG!ハウスの設置に向かない場所
ハウスを設置する際は、どんな場所でも良いわけではありません。NGな場所に設置してしまうと、犬が落ち着ける「隠れ家」どころか、逆ストレスを与えかねません。それではどのような場所がNGなのでしょうか?
窓際はNG!
夏には直射日光が当たり冬には隙間風が入ってくる窓際。さらに、窓から人影やノラ猫が見えることもあるため、落ち着ける場所ではありません。
エアコンやヒーターの風が当たる場所NG!
体に直接、温風や冷風が当たることにより、犬の体調を崩してしまう恐れがあります。エアコンやヒーターの近く、さらにはその風が当たるような場所は避けましょう。
テレビの近くもNG!
大きな音が常に聞こえてくる場所も落ち着くことはできません。そのため、テレビやラジオの近くはNGとなります。また、配線コードの近くであることも、犬にとって危険です。
これらの場所やドアの近く、人の目が常にあるような場所も避け、ハウスを快適な空間にしてあげましょう。
ハウスがあれば留守番時も安心!
快適なハウスが完成することで、犬は飼い主さんの姿が見えないときでもそこに安心感を見出せます。クレートをハウスにする場合は扉を開けて犬が自由に出入りできるようにしておき、トイレや水皿まで行き来できるような空間をサークルで囲っておきましょう。
こういった工夫で愛犬をケガや病気、ストレスから守ってあげることができます。愛犬のためにも「心地よい、落ち着けるハウス」を準備しておきましょう!
出典/「いぬのきもち」16年5月号『生活空間の工夫』(監修:家庭動物住環境研究家 金巻とも子先生)
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。