ご褒美のタイミング
なにかとおやつを使って褒めていませんか?たとえば無駄吠えのような悪い行動をやめたときにおやつをあげてしまうと、「吠えてからやめるとおやつがもらえる!」と間違って学習してしまい、おやつをもらうために無駄吠えをするようになってしまうかもしれません。ご褒美は良い行動をしたときにとどめて「何に対してのご褒美なのか」が愛犬にきちんと伝わるよう、その瞬間に与えることを心がけましょう。
また、与えるおやつの質と量にも、愛犬の気持ちは左右されます。愛犬にとって価値の高いおやつを与え過ぎてしまうと、肝心の場面で効果がみられなくなってしまうことも。ご褒美は計画的に♪
トイレのしつけ
犬を飼い始めたばかりの初心者さんがやりがちなのが、トイレのしつけを疎かにすること。トレーを置くだけでは、愛犬にはその意味が伝わらないのです。床のニオイを嗅ぎながらウロウロするなど排泄しそうなそぶりが見られたら、すぐに抱っこしてトイレに連れていってあげましょう。一度ではなかなか覚えてくれませんので、飼い主さんが根気強く何度でも教えてあげることが大切です。きちんとトイレでおしっこができたら、すぐにおやつを与えて、たくさん褒めてあげると良いでしょう。
無駄吠えに反応
電話中の無駄吠え、ついつい「しーっ!」なんて声をかけてしまいがちですが、実はそれも『問題行動』の一つ。愛犬は「吠えれば飼い主さんが相手をしてくれるんだ!」と勘違いをしてしまいます。それどころか、最終的には電話をするたびに無駄吠えをするように…なんてことにもなりかねません。
同様に、吠え続ける愛犬を抱っこして止めさせるのも厳禁です。吠えることで自分にとって嬉しいことが起こるというふうに学習してしまうと、その無駄吠えを助長してしまいます。たとえば電話中の無駄吠えには無視を徹底するなど、吠えても何もいいことはないのだと愛犬に学習させましょう。
苦みスプレーの取り扱い
噛み癖防止には、犬の嫌いな苦い味のするスプレーが効果的ですよね。噛まれたくない場所にシューッとひと吹き!でもその瞬間を愛犬に目撃されてしまったり、一度噛まなくなったからといって油断してスプレーを怠ったりすると、その効果が減少してしまうのです。
どこに嫌な味がついたのか愛犬に知られないよう、完全に噛まなくなるまでは何度でもスプレーしましょう。その際は飼い主さん自身にスプレーがかからないよう気を付けてくださいね。手のひらについてしまうと、おやつをあげる時に愛犬に嫌がられてショックを受けるかも!?
大袈裟なリアクション
愛犬の中には、かまってほしくて飼い主さんの服の裾を噛んでしまうような子もいます。そんなときに大袈裟にリアクションをしてしまうのも、噛み癖を助長する『問題行動』です。愛犬にとってはその反応が面白く感じられ、飼い主さんのことを音の出るおもちゃのように捉えてしまうこともあるのです。
少々かじられたくらいでは動じないよう、愛犬と接する時の服装にも気をつかうと良いかもしれませんね。甘噛みのレベルではなく本気で噛んでしまうような子については、早い段階で専門家に相談することも必要です。
愛犬の『問題行動』に隠された、飼い主さん自身の『問題行動』。飼い主さんの「良かれと思い」が『仇』となることのないよう、愛犬の個性をしっかり把握し、それぞれの愛犬に合った正しい対応で、さらに仲を深めていきましょう!
出典/「いぬのきもち」2017年3月号『飼い主さんの問題行動』(監修:日本動物病院協会認定家庭犬しつけインストラクター 戸田美由紀先生)
文/mieux
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。