環境の変化は犬にとって大きなストレスに
春は進学や就職などによる家庭環境の変化や、引っ越しなどで住環境の変わることも多い季節です。私たちからしてみると「当たり前」の事なのかもしれませんが、愛犬からしてみるといつもの生活が一遍。環境の変化でストレスを感じてしまうことがあるんです。
愛犬はストレスを感じると免疫力が低下するため、下痢、食欲不振、元気がなくなるといった体調不良や、アレルギー症状が出やすくなる、皮膚炎になってしまう、などの症状が出てしまうことがあります。
家の引っ越し
春は最も引っ越しの多い季節とも言えます。引っ越しをしたことで今まで使っていた部屋ではなく、新たな違う部屋にハウスやトイレを置くことになりますよね。愛犬はそれだけでもそわそわして落ち着かず、下痢をしてしまったり、食欲が低下してしまったりすることがあるんです。しかし愛犬のニオイの付いたベッドを捨てず、引っ越し先に持ってくるだけでも犬のストレスは軽減されます。春だけに限らず引っ越しをする際には、前後でなるべく環境を変えないように気を付けたいですね。
家族が家を出てしまう
進学や結婚、就職などをきっかけに、家族の誰かが家を出ていくことが多いのもこの季節。とくに愛犬がなついていた人が出ていってしまうと、寂しさからかご飯を全く食べなくなってしまったり、元気がなくなってしまったりすることがあるようです。この場合は一時的なことが多いのですが、残った家族が愛犬を可愛がり、寂しさを軽減させてあげましょう。
家族が増える(ずっと家にいる)
これまでいなかったはずの家族が日中ずっと家にいたり、新しく犬をお迎えしたりしてしまう事で、犬は落ち着かずに体調を崩してしまうことがあるようです。この環境の変化は慣れれば問題はありませんが、これが原因で下痢や食欲不振が続く場合には、動物病院に相談してくださいね。
ペットホテルに預けられる
ゴールデンウイークなどの長期休暇で旅行などに行く際、ペットホテルを利用する機会も増えますよね。ペットホテルに預けられる事で、愛犬は飼い主さんがいない不安や寂しさ、いつもと違う環境で過ごすことへのストレスで、体調を崩してしまうことがあります。ペットホテルを利用したときに限って体調不良になってしまう場合には、動物病院に相談してみるといいかもしれません。
春の環境変化について記述してきましたが、もちろん春以外の季節でも「環境の変化」には敏感になりましょう。愛犬も家族の一員です。環境の変化ともうまく付き合っていけるよう、家族で協力して愛犬のストレスを軽減させてあげてくださいね。いずれにしても愛犬がストレスで体調を崩してしまい症状が長く続く場合には、かかりつけの動物病院に相談してください。
出典/「いぬのきもち」2018年3月号『春に気をつけたいこと一覧』(監修:ノヤ動物病院院長 獣医師 野矢雅彦先生)
文/佐藤
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。