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「犬の緩和ケア」とは 飼い主としてできることを獣医師が解説

命を脅かす病気に直面している愛犬を目の前にどうすればよいのか。さまざまな葛藤や悩みを感じる飼い主さんもいらっしゃるかと思います。

「犬の緩和ケア」について、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に話を聞きました。

犬の緩和ケアとは

横たわる犬
Janie Airey/gettyimages
――犬の緩和ケアとはどのようなことをいうのでしょうか?

岡本先生:
「獣医療における緩和ケアとは、命を脅かす病気に直面した動物やそのご家族に対して、心身の痛みや苦痛を和らげ緩和することでQOL(Quality Of Life:生活の質)の維持に努めるケアのことをいいます。

緩和ケアは、動物が根治や寛解を目指す事が困難な病気を患った際に、獣医師とご家族が一緒に考えて行われます。」

実際に行われる犬の緩和ケアの内容

オテをする犬
Kane Skennar/gettyimages
――犬の緩和ケアを行う場合、どのようなお世話やケアが行われるのでしょうか?

岡本先生:
「犬の緩和ケアには動物病院で行われる治療やサポートのほかにも、飼い主さんやご家族がご自宅で行うお世話があります。

犬の緩和ケアとしては、たとえば、点滴(注射)や投薬治療、酸素室の使用などが行われています。」

愛犬の緩和ケアや介護で迷った時はかかりつけの獣医師に相談を

見つめる犬
Hitoshi Nishimura/gettyimages
――愛犬の看取り方について考えたり緩和ケアを選択するとき、さまざまな迷いや悩みを感じている方もいると思います。愛犬の緩和ケアや犬の介護について悩まれている飼い主さんに向けて、先生が伝えたいメッセージはありますか?

岡本先生:
「たとえば、愛犬に緩和ケアが必要になったとき、無理な延命治療を行うことで苦痛を長引かせてしまうのではないかと懸念されたり悩まれる飼い主様も多いです。

緩和ケアについては、言葉通りに“緩和するケア”と受け取っていただき、もし不安な点がある場合は、その都度かかりつけの獣医師に相談しながら愛犬のお世話をされるのがよろしいかと思います。」

犬の命を脅かす病気に直面したとき、苦痛を和らげるために行われる緩和ケア。

愛犬と一緒に過ごすことのできる時間をどのように過ごせばよいのか、迷ったり悩んだり不安になったときは抱え込まずに獣医師と話し合うことで、飼い主さんの心の負担が少しでも楽になるかもしれません。参考になさってくださいね。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室獣医師・岡本りさ先生)
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
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