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ペットロスを受け入れるヒントは お笑いタレント・やついいちろうさんが答えます

大切な〝家族〞として苦楽を分かち合いながらともに生きてきたかけがえのない存在であるだけに、愛犬がこの世を去ると、多くの人がペットロスになる傾向があります。そこで、シニア犬のこぶしくんと暮らすお笑いタレント・やついいちろうさんに、『いぬのきもち』読者から届いたペットロスに関する問いについて、考えていただきました。
撮影/今井 卓
撮影/今井 卓
やついいちろうさん

お笑いコンビ「エレキコミック」にて作・演出・ボケ担当。DJやついいちろうとして音楽業界にも精通し、自身の名前を冠したエンターテインメントフェスティバル「YATSUI FESTIVAL!」を主宰。ドラマを中心に俳優としても活躍。生粋の愛犬家で、昨年6月には愛犬のことをつづった著書『うちの犬がおじいちゃんになっちゃった 愛犬こぶし日記』(カンゼン)を上梓。
撮影/今井 卓
撮影/今井 卓
やついさんの愛犬・こぶしくん
(オス・11才/9.0kg /パグ/食べること、走ることが大好き)

Q.最期の瞬間、仕事で隣にいてあげられない可能性を思うといたたまれません

A.不安に支配されないよう、考えない

「僕はそういうことを考えたくない、むしろ考えないようにするタイプ。寝たきりになって介護が必要になったらどうしようと思うことはありますが、それは準備をしておけばいいかな、と。最期のときは、そのときまで考えない!」

Q.どんなに悔いが残らないようにと思っても、看取ったあとはそうもいかない気がしています

A.しかたないと自分を慰める気持ちも大事

「やれるだけのことをやっておきたいけど、それって想像にすぎない。結局、現実はまた全然違うんだろうなって思います。人生もそういうことの繰り返し。だからどこかで、自分を慰める気持ちは大事にしたいですね」
撮影/今井 卓
撮影/今井 卓

Q.亡くなったあとの気持ちの切り替え、 向き合い方はどうしたらいいでしょうか?

A.新しいコを迎えるのも一案かも

「新しい犬を迎えてもいいと思います。自分が高齢であっても協力者を得て、僕は自分が死ぬギリギリまで、ずっと犬を飼っているだろうなって思います。ぽっかりあいた穴を埋めてくれるのは、やっぱり犬なんじゃないかな」

Q.何か一生の宝物をと思っていますが、どんなものがよいのかわかりません

A.記憶も残る愛犬日記がおすすめです

「僕は本をまとめたのが大きかった。最初は事件を書こうとするんですよ。でもそこまでのことってそうそうない。犬との暮らしは繰り返し。でも、それがいちばんなんだって気づきました。日常が特別になる、日記はおすすめです」
撮影/今井 卓
撮影/今井 卓

Q.愛犬を亡くし深い悲しみを感じても、職場などで理解を得られないという不安があります

A.誰かは必ず理解してくれると思って

「犬を飼っている人は理解してくれるはず。僕は本を書いてから、犬の話をしてくれる人が増えました。この人も飼っていたんだっていう方もいて。皆、ふだんは語らない。でも話してみて理解しあえることって、あると思います」

Q.2頭目を迎えることで、ペットロスを最小限にできるのでしょうか?

A.僕も2頭目をずっと考えています

「実際はわからないですけど、1頭だけ飼っていた人の尋常じゃないペットロスを目の当たりにして、それに比べると2頭飼っている人は、ペットロスがまだ軽そうだったんですよね。僕も2頭目を迎えることをずっと考えています」
いかがでしたか? やついさんが親身になって考えてくれた答えが、記事を読んでくださった皆さんの“その日”に寄り添えますように。

参考/「いぬのきもち」2023年2月号『ペットロスを考える』
写真/今井 卓
文/川本央子
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