犬と暮らす
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パパの帰りをじっと待つ「後ろ姿」が健気で泣ける…。飼い主の帰宅を待つ犬の心理を獣医師に聞いた
パパさんが帰ってくるのを今か今かと待っているアンチョビくんですが、じつはこの日、パパさんは泊まりの出張があって帰宅しない日だったのだとか。
そのことを知らずに、アンチョビくんは健気にパパさんのことを待ち続けます。そんなアンチョビくんの後ろ姿を見た飼い主さんは、「どうしよう。。おとーさん泊まりで出張だよっていつ伝えよう。。」と、ちょっぴり困ってしまったようです。
たしかに、こんなにも健気な後ろ姿を見てしまったら伝えづらいですよね。
帰宅時間になると、毎日ソワソワ!
そんなアンチョビくんについて、「いつも主人としかしない遊びがあるので、アンチョビはそれを楽しみに待っているのだと思う」と飼い主さんは話します。
あの日も、アンチョビくんはパパさんの帰宅を心待ちにしていましたが…。
「出張で帰ってこなかったので、アンチョビはしょんぼりして早々に寝たのを記憶しています。
ちなみに、あの日から主人は3日間の出張で不在だったのですが、アンチョビはそんなことは知らないので、人が通るたびに『おとうさん!?』と反応していました。一瞬動くしっぽが切なくて苦しくて、愛おしくてたまらなかったです」
ふたりは「相思相愛」な関係
これまでの日々を振り返るなかで、「アンチョビは主人のことが大好きなんだ」と、改めて実感した出来事があるそうです。
「昨年、主人が仕事で1カ月家を空けたことがありました。その数日後に、アンチョビにハゲができていることに気づき、慌てて動物病院を受診すると、先生から『大好きなお父さんに会えないストレスですね』と言われたことがあったんです。
病気じゃなくてホッとしたのと同時に、アンチョビのことが愛おしくてぎゅーっと抱きしめました」
【獣医師解説】飼い主さんの帰宅を待つ犬の心理
「紹介したアンチョビくんの姿からは、『大好きなお父さんが帰ってくるはずの時間帯で、歩く音が聞こえるたびに気になって気になって仕方ない』といった様子がうかがえます。アンチョビくんの“お父さんへの想い”がよく表れている後ろ姿だなぁと思います。
アンチョビくんのように、飼い主さんの帰宅時間が近づくなどすると、窓や玄関のところで待つコもいますよね。動物にも、人と同じように気温や日照時間などのさまざまな自然現象に調整される体内時計があるため、飼い主さんの帰宅時間がある程度近づくと『そろそろかな?』と気づけるのではないかと思われます。
体内時計のほかにも、犬は聴覚や嗅覚が人よりもだいぶ優れているため、近くに来ている場合は歩いてくる音やニオイで気づく、なんてこともあるでしょう」
飼い主さんの帰宅を待つ犬の傾向は?
「毎日のように飼い主さんの帰宅を待つ犬の特徴としては、ひとつは『家族のことがとても好き』ということが挙げられるでしょう。
日中はどうしても愛犬が“ひとり”になる時間が多いというご家庭もあるかと思います。そのような場合、室内犬にとっては家族が家に帰ってきたあとの夜の時間のほうが刺激も多く、待ち遠しく感じることが多いのではないかと考えられます。
また、元の性格として少し寂しがりやだったり怖がりだったりするコの場合も、不安な気持ちなどから飼い主さんが帰ってくることをより切望する傾向にあるのかもしれません」
(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・原 駿太朗先生)
※この記事は投稿者さまにご了承をいただいたうえで制作しています。
取材・文/雨宮カイ
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