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『犬の胃腸炎』について獣医師に聞いてみました。

飼い主さんが知っておきたい犬の健康について獣医師さんに聞いてみました。今回のテーマは、『犬の胃腸炎』です。(監修/いぬのきもち獣医師相談室)

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『犬の胃腸炎』とは?

犬の胃腸炎とは、胃や腸の粘膜に炎症が起き、嘔吐、下痢などの消化器症状が起きることをいいます。犬に比較的よく見られる病気です。症状が悪化したり長引くと、食欲低下・元気消失・脱水症状なども見られるようになります。

犬の胃腸炎は一般的に多くみられる原因に、食事性があります

Q. 犬が胃腸炎にかかる原因を教えてください

A. 原因はいろいろ考えられます。一般的に多くみられる原因に食事性があります。
 具体的には腐ったものや、食べ慣れないもの、脂肪分が多いものを食べると胃腸炎を引き起こします。食べ慣れたものでも食べ過ぎてしまうと消化不良をおこし胃腸炎になる可能性があります。
 おもちゃなどの異物の誤食、植物の誤食による中毒なども気をつけなければいけません。そのほか、細菌やウイルスの感染、消化管内寄生虫の感染、アレルギーやストレスなども原因になります。

Q. 犬が胃腸炎になるとどんな症状が出てきますか?

A. 急性と慢性の症状があります。
 急性の場合は、よだれを垂らす、嘔吐を何度も繰り返す、黄色い胃液や血液が混ざった胃液を吐くといった激しい症状になることが多いです。軟便や水溶性の便など下痢を伴う場合も多く、粘液が混ざったり、血液が混ざることもあります。
 慢性の場合は、食欲不振や下痢や嘔吐が長く続き、体重が減ったり、元気がなくなってきます。

Q. 動物病院で犬の胃腸炎治療はどのように行われますか?

A. 原因、症状に応じた治療をします。吐き気止め、胃粘膜保護剤、整腸剤、抗生剤、点滴などで、症状を軽減します。家庭では、数日間給餌を控えたり、消化の良いフードを与えるなどの対応が必要なこともあります。
 おもちゃなどの誤食が原因となる場合は飲み込んでしまった物の除去。
 寄生虫感染が原因の場合は駆虫薬の投与を行います。
 アレルギーが原因の場合は免疫抑制剤を使用したり、アレルゲンを排除した食事に変更することがあります。

Q. 犬の胃腸炎の予防法を教えてください

A. 消化に悪そうなものや食べ慣れないものは与えない、与える場合は少量にするといった配慮をしましょう。
 散歩中に誤食をさせないような注意が必要でしょう。
 寄生虫が原因の胃腸炎に対しては定期的に虫下しを飲ませ、ウイルス感染が原因の胃腸炎にはワクチン接種を行って予防しましょう。
 疑わしい症状が出た場合は早めに受診し、治療することが大切です。

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