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愛犬の病気がきっかけで動物看護士に。前向きに介護に取り組むAさんご夫妻に聞いた

この特集では、難病や障がいをもった愛犬とその飼い主さんの、闘病や暮らしの様子をレポートします。

今回ご紹介するのは、膝蓋骨脱臼、肥満細胞腫、膿皮症に心臓病と、相次ぐ病気にも負けずに暮らす、楽太郎くんのお話です。

1回目の記事|膝蓋骨脱臼、肥満細胞腫、膿皮症……愛犬が次々と病気に……

2回目の記事|「笑う門には福来る」をモットーに、度重なる病気に襲われた愛犬を笑顔で楽しく介護

愛犬の病気がきっかけで動物看護士を目指すことに

現在、散歩は外の空気に触れる程度にして、歩くのはほんの少しに。それでも外に出ることは楽太郎くんにとってよい気分転換になります
現在、散歩は外の空気に触れる程度にして、歩くのはほんの少しに。それでも外に出ることは楽太郎くんにとってよい気分転換になります
「脾臓の腫瘍は良性だったのが救いでしたが、昨年の2022年に今度は急性膵炎を起こしたことも……」と話す妻のTさんは、楽太郎くんが病気になるたびに書籍を取り寄せて病状についての勉強をしました。そして自身も2019年に民間主催の動物看護士の資格と老犬介護の資格を取得。現在は楽太郎くんが通う動物病院のスタッフとして勤務しています。

「動物医療の知識をつけて、現場で働くことになってから、楽太郎の微妙な体調の変化などにもすぐに気がつけるようになりました」。
 
現在、楽太郎くんは僧帽弁閉鎖不全症によるセキが悪化してきているとのことで、日ごろのケアをさらにこまめに行う必要があるとのこと。たとえば、室温と湿度を常に一定に保つよう、一年中エアコンと加湿器はつけておく。セキはとくに早朝がひどくなるので、その際は酸素吸入器を当てるなど、状況に応じたケアをしているそうです。

「前向きにがんばる楽太郎は私たちの誇りです」

2020年7月には脾臓に1㎝の腫瘍が見つかり、翌月に脾臓全摘出手術を行いました。検査の結果、幸いにも腫瘍は良性でした
2020年7月には脾臓に1㎝の腫瘍が見つかり、翌月に脾臓全摘出手術を行いました。検査の結果、幸いにも腫瘍は良性でした
愛犬のたび重なる病気と闘ってきたAさんご夫妻ですが、そのお話からは悲壮感や大変さがほとんど伝わってこないのが印象的でした。ご夫妻そろって落語が大好きで、いつも笑いが絶えない明るい雰囲気のA家。そんななかで育ってきた楽太郎くんだからこそ、いつも元気いっぱいの愛らしい表情で、多くの病気にも負けずに克服してきたのだと感じました。

「正直、これだけ多くの病気をもつ愛犬の介護やケアは大変ですし、くじけそうなときもありました。でも、いちばんがんばってきたのは楽太郎だから、マイナスな感情を顔に出すことだけはやめようって夫婦で決めました」と話すTさんは、2022年に国家資格となった「愛玩動物看護師」を目指して勉強中。「将来は自分の経験を生かして、犬の病気や介護で悩む飼い主さんも助けていければ」とも語ってくれました。
楽太郎くんが元気だった6才ころから、 全国制覇を目指して車で旅行に行ったというAさんご夫妻。制覇まであと2カ所を残すところだったそう
楽太郎くんが元気だった6才ころから、 全国制覇を目指して車で旅行に行ったというAさんご夫妻。制覇まであと2カ所を残すところだったそう
出典/「いぬのきもち」2023年9月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
取材協力/市川動物病院
写真/尾﨑たまき
写真提供/Aさんご夫妻
取材・文/袴 もな
※掲載の情報は「いぬのきもち」2023年9月号発売時のものです。
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