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「笑う門には福来る」をモットーに、度重なる病気に襲われた愛犬を笑顔で楽しく介護

この特集では、難病や障がいをもった愛犬とその飼い主さんの、闘病や暮らしの様子をレポートします。

今回ご紹介するのは、膝蓋骨脱臼、肥満細胞腫、膿皮症に心臓病と、相次ぐ病気にも負けずに暮らす、楽太郎くんのお話です。

1回目の記事|膝蓋骨脱臼、肥満細胞腫、膿皮症……愛犬が次々と病気に……

肥満細胞腫の手術で足先を失った愛犬の、毎日のお世話

肥満細胞腫の手術後、足先を失ってしまった楽太郎くん。そんな愛犬のために、Aさんご夫妻は足への負担がないようにリビングには飛び乗れる家具はおかず、複数の症状へのケアがすぐにできるようにお世話グッズは手にとりやすい場所にまとめて収納。毎日の健康チェックも欠かさず行っています。
足に負担をかけないよう、イスもソファも置いていないリビング
足に負担をかけないよう、イスもソファも置いていないリビング
膝蓋骨脱臼の手術をしたときから足に負担をかけないよう、楽太郎くんが飛び乗れるようなイス、ソファなどは撤去。低めのテーブルだけを置いて床に座る生活をしています。

また、散歩時には手作りの歩行装具をつけて、両前足の高さを調整しているといいます。最初は義足を専門業者で作りましたが楽太郎くんに合わず、手作りに。伸縮性のある包帯に犬用靴下を縫いつけ、その上にラップを巻き、動物用医療テーピングで高さを調整。三角巾のように肩で結びます。
楽太郎くんのケアをするMさん
楽太郎くんのケアをするMさん
楽太郎くんは多くの食物にアレルギー反応が出てしまうため、Aさんご夫妻は試行錯誤をして食材を決定。緑黄色野菜や根菜各種と鶏ささ身、白米をオリーブ油で軽く炒め、いりこだしで煮込んだものを1日2回与えます。まとめて作って冷凍しておいているそう。
アレルギーによる膿皮症のため、フードやおやつはすべて手作り
アレルギーによる膿皮症のため、フードやおやつはすべて手作り

心臓病のケアも欠かさない

かかりつけ医と相談し、人用の酸素吸入器をアレンジ
かかりつけ医と相談し、人用の酸素吸入器をアレンジ
10才から心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)を併発した楽太郎くんは、早朝や運動後など、セキがひどくなったときは酸素吸入を行っているそう。動物専用の酸素室のレンタルは高額なため、かかりつけ医と相談して人用の酸素吸入器を購入。マスク部分は楽太郎くんの顔に合わせてプリンのカップで手作りしています。
家にいるときも朝と夜の2階、心拍数と呼吸数をチェック
家にいるときも朝と夜の2階、心拍数と呼吸数をチェック
楽太郎くんの心臓の状態をチェックするため、1日2回、心拍数と呼吸数を数えます。動物病院で看護スタッフをする、妻のTさんは、聴診器とタイマーを使ってカウント。呼吸数は胸に手を置いて調べています。

楽太郎くんのかかりつけ医である、市川動物病院の院長・川崎 修先生も、「毎日呼吸数と心拍数をチェックすることは大切」と語ります。

「楽太郎くんが、多くの病気を抱えながら13才の今も状態よく過ごせているのは、日ごろのこまやかなケアによるところが大きいと思います。心臓疾患の場合、毎日呼吸数や心拍数を計ることは大切。聴診器がなくても手を犬の胸に当ててタイマーで計ることも可能です。気管虚脱の症状もあるので、呼吸が苦しくなったときは酸素吸入を使うのもよいと思います。今後も運動は控えめに穏やかに過ごしてもらえれば」と川崎先生。
次回は、そんな楽太郎くんとAさんご夫妻の現在についてレポートします。
出典/「いぬのきもち」2023年9月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
取材協力/市川動物病院
写真/尾﨑たまき
写真提供/Aさんご夫妻
取材・文/袴 もな
※掲載の情報は「いぬのきもち」2023年9月号発売時のものです。
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