犬が「後ろ足で耳を掻いた後、その足のニオイを嗅ぐ理由」とは？獣医師に聞いてみた！

愛犬の行動を見ていて、「不思議だな」と思った行動はありませんか？

【調査】愛犬は後ろ足で耳を掻いたあとに、その足のニオイを嗅ぐことがある？

今回いぬのきもちWEB MAGAZINEは、飼い主さん280名に「愛犬は後ろ足で耳を掻いたあとに、その足のニオイを嗅ぐことがあるか」というアンケート調査を実施。

すると、今回の調査では飼い主さんの約4割が「ある」と回答しました。

【体験談】愛犬は後ろ足で耳を掻いたあとに、どんなふうにニオイを嗅いでいた？

アンケート調査で「ある」と回答した飼い主さんたちに、「後ろ足で耳を掻いたあとにその足のニオイを嗅ぐ愛犬の様子」について聞いてみたところ、次のようなエピソードが寄せられています。

「ニオイを嗅いでペロペロではなく、ハムハムする」

「1日1回は耳を掻いてます。その足をクンクンするだけでなく、くわえます」

「カキカキした足をクンクン嗅いで、何もなかったようにペロペロなめて眠りにつきます」

「ニオイを嗅いだあと後ろ足をなめたり、フンッって鼻息を出したりします」

「足の匂い嗅いだ後、しばらくボーとしてます」

「嗅いだ後にペロッと足をなめます。自分で体調チェックしているような感じでした」

「何気なく“ちゃっちゃっちゃっ”と掻いた後、クンクンしてペロッと足をなめてます。外耳炎になったことがあるので、お耳痒いかなと思って確認しますが、特に何もなく……。1日1回はやっている気がします」

「犬自身が掻いて匂いを嗅ぐこともあるが、人が手で掻いてあげたときも、その手を嗅いでくる……。なぜ嗅ぐのか気になります」

「耳を掻いた後にその足のニオイを嗅ぎ、さらにその後なぜなのかその足を口の中に全部入れる、というのをセットでおこなってます！」

「ちょっと癖になるニオイなのか、興味津々に何度も嗅いでいます」

【獣医師解説】犬が後ろ足で耳を掻いたあとに、その足のニオイを嗅ぐワケ

犬が後ろ足で耳を掻いたあとにその足のニオイを嗅ぐことがあるようですが、どのような理由で嗅いでいると考えられるのでしょうか。

いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に聞きました。

岡本先生：
「犬が後ろ足で耳を掻いたあとにその足のニオイを嗅ぐ理由は、耳に違和感（痒みなど）や匂いの変化があってその正体が気になる、確認していると考えられます。

犬が耳を掻くとき、下記のような場合は病的な可能性が低いと思います。

・耳や耳周囲の皮膚がキレイで、掻いている時間が短い（病的な明確な目安はありませんが、10秒以内）
・掻いているとき以外は、特に耳を気にしている様子がない

また、後ろ足で耳を掻いたあとにその足をなめてしまうコもいるようですが、なめることで健康面の問題になることはないと考えられます」

犬が耳を掻いているときの病的なサインは？

岡本先生：
「犬が耳を掻くというのは日常的に見られる行動でもあるので、“特に心配がないといえる目安はなにか”というのが、少々難しいです。しかし、次のような様子が見られたら病的なサインになりますので、注意が必要です。

・掻く頻度が目立つようになった
・飼い主さんが止めても掻くことをやめない
・頭をしきりに振っている
・赤みや汚れが目立つ
・掻いているときに痛そうに鳴く

上記で紹介したサインが見られる場合は、動物病院を受診するようにしましょう」

（監修：いぬのきもち獣医師相談室　獣医師・岡本りさ先生）
いぬのきもちWEB MAGAZINE『犬の不思議な行動に関するアンケート』
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
※記事の内容は2024年12月時点の情報です。
取材・文／雨宮カイ