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【獣医師監修】犬があくびする理由は? 気を付けたいあくびの見分け方

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犬のあくび(欠伸)には、さまざまな理由や意味があります。なかには深刻な理由であくびをしている場合もあるので、どんな理由であくびをしているか見極めることが大切です。そこで今回は、犬があくびをする理由や意味、その対処法について解説します。

この記事の監修

玉原 智史 先生

 獣医師
 ひろ中央動物病院院長

 東京大学農学部獣医学科(現 農学生命科学研究科 獣医学専攻)卒業
 東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了、博士号取得(獣医学)
 同研究科助教(獣医臨床病理学研究室 東京大学附属動物医療センター内科系診療科 第一内科教官)
 2軒のプリモ動物病院勤務を経て、ひろ中央動物病院開院

●資格:獣医師/獣医学博士

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犬があくびをするのは「眠いから」だけじゃない?

シェットランド・シープドッグ
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

犬は人と同じように、眠いときにあくびをします。

その理由として、

  • あくびで取り込んだ酸素を脳に送り込んで働きを活性化させる
  • 口を大きく開けて顔の筋肉を伸縮させることで覚醒を促す
  • 脳のオーバーヒートを防ぐ

など諸説ありますが、詳しくはわかっていません。

ただし、犬は眠いとき以外にも、さまざまな場面であくびをすることがあります。なかには、飼い主さんから注意をされたという理由であくびをするケースも。放っておくと、犬の健康面や飼い主さんとの信頼関係に影響を及ぼす場合もあるので、犬のあくびの理由や意味について理解を深め、うまく対処してあげましょう。

犬のあくびの理由・意味と対処法:カーミングシグナルの場合

トイ・プードル
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

カーミングシグナルとは?

犬は「カーミングシグナル」として、あくびをすることがあります。そもそもカーミングシグナルとは、「カーム=落ち着かせる」「シグナル=合図」という意味で、自分や相手を落ち着かせるために犬が見せる行動のことです。

もともと集団で行動していた犬は、“平和”を好む動物。あくびをすることで、自分の気持ちを落ち着かせるのはもちろん、相手に対して敵意や争うつもりがないことをアピールし、不要な争いごとを避けようとしているのです。

犬がカーミングシグナルのあくびをするシーン

以下のようなシーンで犬があくびをするときは、ストレスや緊張などを感じ、カーミングシグナルとしてあくびをしている可能性があります。

  • 飼い主さんに叱られているとき
  • 飼い主さんが怒りやストレスでピリピリしているとき
  • しつけやトレーニング、お手入れをしているとき
  • 初めての場所や苦手な場所に行ったとき
  • 知らない人に抱っこされたり、触られたりしたとき
  • 見知らぬ犬に威嚇されたとき など

愛犬がカーミングシグナルのあくびをしたら

外出先であくびをするなど、愛犬に緊張している様子がみられたら、まずは落ち着ける場所に連れて行ってください。そこで改めて、やさしい声掛けなどで気持ちを和らげてあげるといいでしょう。

もし、その場を離れるのがどうしても難しいようなら、その場にしゃがむなど姿勢を低くして、愛犬と目線が合いやすいようにしながら、やさしくなでてあげたり、にっこり微笑みながら「あくびをしたね!」と声をかけてあげたりすることで、多少緊張を和らげてあげる効果が期待できます。

しつけや叱っている最中に愛犬があくびをするなら、「落ち着いてほしい」「もうやめてほしい」と思っているサインです。それ以上続けると、過度な緊張やストレスを与えてしまうので、ほどほどでやめてあげましょう。穏やかな心持ちや態度で接してあげることも大切です。

犬のあくびの理由・意味と対処法:飼い主さんのあくびがうつる場合

柴犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

人のあくびが伝染する?

最近の研究では、飼い主さんがあくびをすると、犬もつられてあくびをすることが明らかになっています。この現象は、犬が飼い主さんの気持ちに共感することによって起こると考えられています。

また、犬と近しいほどあくびが伝染しやすいといわれており、ある実験では、6カ月以上一緒に暮らしている飼い主さんのあくびと、知らない人のあくびだと、飼い主さんのあくびのほうが5倍も犬にうつりやすいという実験結果も。

愛犬に人のあくびがうつったら

飼い主さんのあくびにつられてあくびしている場合は、強い絆や新密度のあらわれなので、とくに気にしたり獣医師に相談したりする必要はありません。

犬のあくびの理由・意味と対処法:病気・体調不良の場合

かわいい犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

環境的なストレスや緊張がないのにあくびをしているときや、あくびをするときにふだんとは違う行動をとる場合は、病気や体調を崩しているおそれがあります。

病気が疑われるあくびのサイン

あくびのときに以下のような症状や行動が愛犬にみられる場合は、病気や体調不良を疑い、獣医師などに相談することをおすすめします。

  • あくびの回数が異常に多い
  • あくびの後に顎をガクガク・カタカタと震わせる
  • 口を大きく開けてあくびができない
  • 舌や歯ぐきの色がふだんの色とは違う
  • 口の中がいつもよりにおう など

あくびから疑われる病気の種類

上記のような症状がみられる原因としては、次のような病気や体調不良が考えられます。

貧血

貧血になると脳が酸欠状態になるため、あくびの回数が増えることがあります。舌や歯ぐきの色が白っぽく見える場合は、重度の貧血になっているおそれもあるので注意が必要です。

低血糖

心疾患や呼吸器疾患を発症すると低酸素状態になるため、酸素を多く取り込もうとあくびの回数が増えることがあります。低血糖が疑われる場合は、舌や歯ぐきの色が紫(チアノーゼ)になっていないか、あくびのときに口の中をよく観察してみてください。

ストレスによる体調不良や行動の変化

犬も人と同じように、長時間ストレスや緊張状態にさらされると、体調不良や行動の変化などがみられるようになることがあります。原因がわからないあくびをしている場合や、カーミングシグナルとしてのあくびが増えている場合は、ストレスによる体調不良の可能性も考えられるでしょう。

口腔内の不快感・痛み

歯垢や歯石による口腔内の不快感や、歯周病などによる口腔内の痛みを紛らわせようと、あくびが増えることがあります。あくびだけでなく、口を気にするそぶりがある、食べにくそうにしている、口を開けづらそうにしているなどの症状がないかも注意しましょう。

病気や体調不良が疑われるあくびをしたら

病気や体調不良が疑われるあくびは放っておくと、ほかの病気を併発したり、完治が遅れたりする場合があります。ふだんのあくびと少しでも違う様子がみられる場合は、できるだけ早く動物病院を受診してください。

犬のあくびの理由や意味を見極めて正しく対処しよう

チワワ
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

言葉を話せない犬にとって、あくびは犬の気持ちや状態を伝える重要なサインです。命にかかわる病気の早期発見につながることもあるので、単なるあくびと見過ごさないようにしましょう。日ごろから、あくびの回数は増えていないか、ふだんと違うあくびをしていないかなど、愛犬の様子を注意深く観察することも大切ですよ。

犬のあくびが増える原因となるストレスについては、以下の記事でも詳しく解説されているので、参考にしてみてくださいね。

参考/「いぬのきもち」2017年7月号『犬のオモシロ習性図鑑VOL.02フワァ~と大あくび♥』
監修/玉原智史先生(ひろ中央動物病院院長)
文/pigeon
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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