今回は、秋田犬の大きさについて解説します。また、ほかの大型犬との比較や秋田犬のルーツ、さらには飼うときのケア方法や注意点なども併せて解説。最後に、スマホアプリ「いぬのきもち」に投稿された、飼い主さん自慢の秋田犬の写真もご紹介します!
秋田犬の大きさは?
秋田犬は日本犬では唯一の大型犬で、標準的な体重は約34~50kg、体高は約61~67cmになります。体の大きさからもわかるように、体力があり骨格は頑丈。首や腰は幅広でたくましく、背中は水平で体幹のバランスが整っています。
毛は短毛で、硬くまっすぐな上毛(オーバーコート)と、柔らかくて密集した下毛(アンダーコート)に覆われています。そのため、寒さには比較的強い傾向にあるといわれています。なお、しっぽの毛が体のほかの部分よりも長めなのも特徴です。
毛色は赤、虎、白、胡麻(期先が黒い赤)などバリエーションが豊富。白以外の毛色であっても、顔の前面やおなか、足の内側は白っぽい毛色をしています。
秋田犬とほかの大型犬の大きさや特徴を比較すると?
日本犬としては唯一の大型犬種である秋田犬。そこで、そのほかの大型犬と大きさを比較してみました。
ラブラドール・レトリバー
ラブラドール・レトリバーの平均体重は、約25~34kg、体高は55~60cmほどで、大きさは秋田犬よりもやや小さめです。大型犬らしくたくましい体つきで活動的ですが、温厚な性格をしているため家庭犬向きという意見も。また、学習能力が高く従順な性格をしているといわれているので、盲導犬としても活躍しています。
グレート・ピレニーズ
グレート・ピレニーズの平均体重は、約50~60kg、体高は65~81cmで、秋田犬よりやや大きめといえます。グレート・ピレニーズは、その大きな体と警戒心の強さで、昔から家畜を狙うオオカミやクマなどの猛獣を追い払い、ときには果敢に立ち向かう番犬として働いてきました。
シベリアン・ハスキー
シベリアン・ハスキーの平均体重は、約21~28kg、体高は54~60cm程度です。大型犬に分類されるシベリアン・ハスキーも、秋田犬と比較すると小さく感じられるでしょう。シベリアン・ハスキーは、犬ぞりレースで活躍する犬としても有名ですが、そり犬の中ではもっとも小さく軽量な犬種です。動きが機敏でエネルギッシュ、長距離を走り抜く体力を持ち合わせているとされています。
ドーベルマン
ドーベルマンの平均体重は、約29~41kg、体高は66cm前後です。大型犬に分類されますが、オス・メスの違いにより体重は大きく異なることが多いでしょう。ドーベルマンは筋肉質で機敏に動き、体格は細身で走力があります。知的で好奇心が強いだけではなく、警戒心にも富んでいることから番犬としても訓練しやすい犬種とされています。
ただし、警戒心の強さと縄張り意識の高さから攻撃的になることも。初心者にはあまり向いていない犬種ともいえるでしょう。
秋田犬のルーツは?
秋田犬は「あきたけん」ではなく「あきたいぬ」と読むのが正しい読み方です。秋田犬の祖先は、秋田県大館(おおだて)地方に存在したマタギ犬(猟師とともにイノシシやクマを追う犬)とされています。
江戸時代、大舘地域の領主によって始められた「闘犬」として活躍した秋田犬は、より強く大きくすることを目的として、明治時代には土佐犬やジャーマンシェパードなどと交配が進められました。そのため、当時は外見や性格も統一されていなかったといいます。
しかし、昭和初期になると秋田犬の保存運動が起き、現在の「秋田犬」としての犬種の容姿はほぼ整うことになります。その後、愛好家たちの数々の努力の積み重ねの結果、秋田犬は1931年に「天然記念物」に登録されました。
秋田犬を飼うときのケア方法と注意点
体の大きな秋田犬を家庭犬として飼う場合、住環境やケア方法などに注意が必要です。
室内の環境を整える
秋田犬を室内で飼う場合は、充分なスペースが必要です。秋田犬が歩きまわれるような広さを確保するため、家具の配置や壊れやすいものの置き場所には配慮しましょう。また、秋田犬は暑さに弱いため、エアコンなどを活用し暑さ対策を万全にすることも大切です。
充分な運動量の確保
秋田犬の大きな体のエネルギーを充分に発散させるため、毎日の散歩(1時間を目安に1日に2回程度)のほかにも、ドッグランなどの広く安全な場所で走らせたり、頭を使った訓練や遊びを取り入れましょう。
秋田犬は運動不足になるとストレスを溜めやすくなります。ストレスが溜まると人やほかの犬などに対し、攻撃性が現れてしまうこともあるので注意が必要です。
しっかりとしたしつけ
体の大きな秋田犬なので、大人であっても力で静止するのが困難な場合も。また、飼い主さんへの忠誠心が強いがゆえに、ほかの人に対しては攻撃性を見せてしまうこともあるので、しっかりとしたしつけをする必要があります。
「噛みグセ」や「吠えグセ」のしつけはもちろん、「マテ」「オスワリ」や「フセ」「ダメ」などの指示しつけは、飼い主さんがリーダーシップをとって行ってください。
秋田犬はこんなに可愛い!飼い主さん自慢の“わが子”をご紹介♪
では最後に、スマホアプリ「いぬのきもち」に投稿された、可愛い秋田犬の画像をご紹介します!
保険証用の写真を撮影中ビスコちゃん。真面目な表情でがんばっている姿がとっても可愛らしい1枚です◎
おりこうにオスワリしているもなかちゃん。大好きな飼い主さんを見つめているのかな?
仲良し親子ショットです!そっくりで可愛らしいですね♪
桜の花をバックした1枚♪マシュマロくんの笑顔、とってもステキです!
大きな体にモフモフとした毛並みが可愛い秋田犬ですが、体が大きいだけに、安易な気持ちで飼ってしまうとあとからいろいろな問題が出てきてしまう可能性もあります。もし飼うことを検討している場合は、秋田犬の特徴をよく理解し、大きな体に合うような住環境を用意できるか充分検討する必要があるでしょう。
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『いぬ図鑑(秋田)』 (監修:ヤマザキ学園大学 動物看護学部)
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/kate
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。