犬には物事を「見抜く力」があるといわれています。そのため「散歩のことを考えていると、それを見抜いていつも走ってくる」など、「どうしてわかったの?」というような不思議な行動を取る犬も。今回は、犬の3つの不思議な行動を例に挙げ、犬が物事を見抜いてしまう理由について解説します。
① お風呂の「お知らせ音」を聞くといつもハウスに
お風呂が沸いたことを知らせてくれる「お知らせ音」。例えば、飼い主さんの入浴中にハウスに入る習慣がある場合は、この「お知らせ音」が流れると、ハウスに入る時間だとわかり、自ら中に入るという犬もいます。
これは、犬が「お風呂」という言葉の音をハウスに入るサインだと覚えているのが、理由のひとつとして考えられます。また、性格にもよりますが、「飼い主さんがそばにいない間は、安全なハウスの中で過ごそう」と考えている場合も。
② ドライブ中、道に迷うと必ず吠える
飼い主さんが運転中に道に迷ったり、駐車に苦戦したりすると、なぜかいつもそれを見抜いて吠え始めるという犬もいます。これは、人の1億倍ともいわれる犬の嗅覚が、人にはわからないような飼い主さんの微細な汗のニオイをキャッチし、飼い主さんの変化を見抜いているのが原因かもしれません。
また、車の細かな振動などによって、異変を判別しているケースも考えられます。繊細な性格の犬の場合はとくに、このような行動を見せることがあるようです。
③ トイレットペーパーがなくなるとドアの前で待ち伏せ
トイレットペーパーの芯をおもちゃにする犬もよくいますが、中には、飼い主さんがトイレットペーパーを使い終わるタイミングを見抜いて、ドアの前で待っている犬もいるといいます。この場合は、トイレットペーパーの使い終わる「カラカラ」という音や「紙が少なくなってきた音」を覚え、聞き取っているのが理由といえるでしょう。
また、普段から強い関心を寄せているため、トイレから音がすると集中して聞き取ろうとしている可能性も。トイレットペーパーの芯で遊ぶのが大好きということですね。
「見抜く力」に犬種による差はなし!
ここでは3つの不思議な行動を例に、犬が物事を見抜く理由について解説してきました。ちなみに、このような犬の見抜く力は、犬種による違いはほとんどないと考えられています。ただし、見抜いたあとの判断や行動は、人との生活期間の長さや飼い主さんとの絆の強さ、犬種による性格や特性などによって違ってくるそうですよ。
愛犬がどんな理由でその行動を取っているかを知ることは、今後のコミュニケーションにも役立ちます。ぜひ参考にしてみてくださいね!
参考/「いぬのきもち」2017年2月号『な~んでそんなに賢いの!?うちの犬……、見抜いているんです!』(監修:東京農業大学農学部バイオセラピー学科教授 獣医師 獣医学博士 増田宏司先生)
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。