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実は犬の三大死因の1つ ひっそりと進行する怖い病気!「犬の腎臓病」
わんちゃんも「腎臓病」になるの?
わんちゃんの腎臓病とは、なんらかの原因で腎臓が正常に働かなくなった状態を総称して「腎臓病」と呼んでいます。
なかでも多く見られる腎臓病の急性腎障害は、血液循環のトラブル、肝臓自体のダメージ、尿の排出トラブル、の3つの原因に分類されます。原因はさまざまなので早く症状に気づき、適切な治療を行うことがもとめられますが、対応が遅れてしまうと、たとえ救命できたとしても予後が悪く、慢性の腎不全になってしまうことも……。
症状が出にくいため、早い段階で発見することが難しく、ひっそりと進行するので、
検査で異常が発見されたときには、かなり進行していることも少なくない怖い病気なんです。
どんな症状が出るの?
腎臓(急性腎障害)の症状がないかどうか確認してみましょう。
□尿の量が減った
□尿が出ていない
□食欲がなくなった
□元気が急になくなった
□嘔吐(おうと)
急性腎障害になったときにほぼ共通するのが上記の5つの症状です。
1つでも当てはまる異変があれば、すぐに動物病院を受診しましょう。
腎臓病を予防するには?
おもな3つの予防をご紹介します。
まず1つめは、
●5才を過ぎたら定期的に血液検査と尿検査を受けること!
腎機能の低下を招く病気にかかりやすくなるシニア犬はもちろん、愛犬はまだまだ若くて元気だと思っていても、5才を過ぎたら年に一回は健康診断を受けましょう。血液検査だけでなく尿検査も受けることで腎臓のろ過機能の低下が原因で尿中にたんぱくが出てしまっている、などの異常を発見する手がかりになります。
2つめは、
●常に充分な水分をとるようにすること!
充分な水分補給が行われずに脱水状態になると、糸球体がダメージを受けて腎機能が衰える原因に。常に新鮮な飲み水を用意しておくのはもちろん、食事にも工夫をして水分摂取を心がけましょう。ドライフードは水分の含有が少なくなりがちなので、ウェットフードを取り入れたり、スープを加えるのもオススメです。
3つめは、
●ひごろから、オシッコや排尿時の様子を気にかけること!
腎臓病の発見には、日ごろから愛犬の尿の状態を把握することも大事。トイレシーツでオシッコをする犬であれば、尿の回数をチェックするようにしましょう。また、排尿時に痛みを感じて鳴いたりするケースは、泌尿器系の異常が疑われることもあります。
あまり聞き慣れない犬の「腎臓病」ですが、じつは犬の3大死因とも言われています。
毎日接している飼い主さんだからこそできる、定期健診や日ごろの排尿チェックなどで早めに気づいて早期治療を心がけたいですね。
参考/「いぬのきもち」18年8月号『知っておきたい犬の「腎臓病」』
(監修:日本獣医生命科学大学付属動物医療センター腎臓科獣医師 宮川優一先生)
イラスト/sayaka iso
ライター/Ⅰ♥DOG
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