犬との暮らしが当たり前になると、自然とコミュニケーションが減るなどして、気持ちがすれ違ってしまうことも…。今回は、心の距離が離れてしまいそうなときに犬が見せる、ちょっとキケンな行動をエピソードをもとにご紹介します。先生のアドバイスもまとめているので、参考にしてみてくださいね。
ちょっとキケンな行動①「5回呼んでやっと来るようになった」
飼い主のKさんによると、以前の愛犬は呼べばすぐに来て、膝の上に乗るのが大好きだったそうですが、最近では5回以上呼ばないと来てくれないのだとか……。
先生のアドバイス「ほめたりおやつを与えてみましょう!」
犬はある行動を取ったあとに、おやつをもらえたりほめられたりすると、その行動をまたしようと学習します。犬がそばにきたときは、昔のように、ほめたりおやつを与えたりしてみましょう。ただし、これを試してもあまり変わらないようなら、聴力が落ちていたり病気になっていたりするおそれも。念のため動物病院で相談してください。
ちょっとキケンな行動②「“ひとり”で過ごすようになった」
飼い主のOさんのお話によると、愛犬がハウスやベッドで“ひとり”になる時間が増え、Oさんとのおもちゃを使った遊びもしたがらなくなってしまったそうです。その代わり、ドッグランでの犬同士の遊びが増えているそうなのですが……。
先生のアドバイス「熟睡しているのなら問題なし!」
犬は1日に16時間くらいは寝るので、単独で熟睡しているのならば問題ありません。ただし、犬が目覚めているのに、飼い主さんと離れた場所でフセをしているのなら、犬は何らかの不安を感じているのかもしれません。放っておくと心の病気になることも…。まずは、飼い主さんの方から積極的になでたり、声をかけたり、犬が楽しくなることをしてあげましょう。
ちょっとキケンな行動③「愛犬からの遊びの誘いが減った」
飼い始めのころのYさんの愛犬は、寝るよりも遊びが優先で、自分からYさんに遊びの誘いをしていたそうですが、最近では遊びの時間が減ってしまったといいます。また、お昼寝のときもそばにくっついてきていたのに、今では単独で自分の居場所で寝ていることが多くなったようです。
先生のアドバイス「ぜひ遊びにどんどん誘って!」
ボールなどを使って犬と遊ぶときは、飼い主さんから遊びに誘い、終わらせるのが基本です。そうすることで、犬は「今度はいつ遊べるのかな?」と期待を持つことができます。愛犬から誘われないからといって、そのまま遊ばないのはもったいないですよ!自分から遊びに誘わなくても、遊ぶことが好きな犬は多いです。飼い主さんからどんどん誘ってあげましょう。
飼い主さんの行動次第で、心の距離は縮められる!
今回は、3つのエピソードをもとに、心が離れてしまいそうなときに見せる、ちょっとキケンな犬の行動をご紹介しました。もしも今、愛犬との間に距離を感じている場合は、ふれあいの時間が十分に保てているのかなど、ご自身の愛犬に対する接し方について、もう一度よく振り返ってみましょう。
離れてしまいそうな心の距離を縮めるためには、飼い主さんが積極的に働きかけるしかありません。飼い主さんの心がけ次第で愛犬との関係は変化するので、先生のアドバイスを参考に取り組んでみてくださいね!
参考/「いぬのきもち」2017年7月号『実録「すきま風」エピソードに先生がアドバイス 抜け出そう!愛犬との「倦怠期」』(監修:ヤマザキ学園大学動物看護学部講師 動物臨床行動学研究室博士(獣医学) 獣医師 茂木千恵先生)
文/hasebe
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