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犬のウンチのときのしぐさでわかる! それって実は関節の病気かも
もしかすると、その違和感、重大な関節の病気のサインかもしれません。
気になるウンチのしぐさと、その場合に疑われる関節の病気について解説します。
気が散るとウンチをやめるのは「椎間板ヘルニア」かも⁉
このように、わんちゃんの性格が原因なら、家の中など雑音が少ない場所であれば落ち着いてウンチができることがあるので、問題がないことも多いです。
それでも、数日ウンチが出ない場合、「椎間板ヘルニア」などの脊椎の病気が原因かもしれません。脊椎の病気によって腸の動きが悪くなり、ウンチが出にくくなっていることも考えられるので、一度動物病院で検査されることをお勧めします。
【椎間板ヘルニア(ついかんばんへるにあ)】
背骨(脊椎)の間の椎間板という軟骨が飛び出したり変形したりして、脊髄や脊髄の神経を圧迫し、足の麻痺や痛みが生じる病気。首のつけ根や腰など、日常よく動かす部分にあらわれます。麻痺が出る場合は、首のヘルニアなら四肢に、腰のヘルニアなら後ろ足に出ることが多いです。軽度の場合はホルモン薬や抗炎症薬などを与えると症状がやわらぎますが、重度の場合は手術を行う必要が。
長時間いきむのは、「変形性脊椎症(へんけいせいせきついしょう)」が原因⁉
「ウンチの体勢になってもなかなか出ないし、なんだか苦しそう…」、わんちゃんにそんなしぐさが見られたら、便秘の疑いが。
とくに、体力が衰えるシニア犬では、億劫になってなかなか水を飲まなかったり、運動量が減ったりするため、便秘になりがちです。
食事をウエットフードにしたり、ドライフードに水を加えたりと、わんちゃんが積極的に水分をとるように工夫するといいでしょう。
もし、わんちゃんの便秘が長く続くようなら、「変形性脊椎症」が原因で便秘になっている可能性も。「変形性脊椎症」は、ミニチュア・ダックスフンドなどの胴長犬に多いようですが、9才以上のシニア犬のうち75%が患っているともいわれています。
愛犬のようすがおかしければ、獣医師の診断を受けましょう。
【変形性脊椎症(へんけいせいせきついしょう)】
背骨を構成している椎体が、加齢とともに変形する病気。症状が出ない犬もいますが、関節の可動域が狭くなるので、あるくことを嫌がる場合も。痛みなどの症状で日常生活に支障がある場合は、手術を行う場合もあります。
しぐさで「あれ?」っと思ったら動物病院へ
「気が散っているだけだから」、「うちのコ、便秘だから」などと早合点せず、
愛犬のウンチのしぐさを観察して、病気のサインを見逃さないようにしましょう。
参考/「いぬのきもち」2018年2月号『トイレのお悩みまるごと解決』(監修:南 直秀先生)、「いぬのきもちweb 犬の病気・症状データベース」。
イラスト/今井夏子
文/UTAにゃん
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