犬と暮らす
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犬が排泄後に後ろ足で地面を蹴る理由・隠してるわけじゃなかった!
犬が排泄後に、後ろ足で地面を蹴る理由とは?
獣医師:
犬が排泄後にその周りを勢いよく後ろ足で蹴り上げるのは、マーキングの一種と考えられています。勢いよく蹴り上げることによって、排泄物のニオイとともに、地面に擦りつけた肉球の間の分泌物のニオイも拡散させ、視覚的にも自分の縄張りを主張しているのです。
しかしこの行動は、土や砂が飛び散るような場所だけではなく、アスファルトやコンクリートの上でも行います。
猫も似たような行動を取るようですが……
獣医師:
猫の場合は、地面を蹴るのではなく、自分の排泄物に砂をかけて隠そうとしているのです。これは、獲物や敵に気づかれないように自分のニオイを隠すため、あるいは、縄張りの主張や無用な争いを避けるための行動だと考えられています。
この行動は室内飼いの猫にも見られ、トイレの中で丁寧に何回も前足で砂をかけて排泄物を隠します。
この行動を取る犬の特徴とは?
獣医師:
縄張り意識の高い犬がこの行動を取りやすいでしょう。一般的に、メス犬よりもオス犬、去勢している犬よりも未去勢の犬の方が、縄張り意識が強いと考えられています。
注意点や対処について教えてください
獣医師:
この行動はマーキングの一種ですので「犬の本能」です。飼い主さんが困っていなければ、特にやめさせる必要はありません。しかし、土や草を飛ばして、ほかの人に迷惑をかけるようならば、できるだけやめさせた方がよいでしょう。
その場合、排泄物を素早く処理し、その場から離れてください。排泄物の処理に時間が掛かるようなら、蹴り上げ行動ができないように「オスワリ」や「マテ」の指示を出すとよいでしょう。
また、散歩中にした排泄物を片付けるのと同じように、愛犬が掘ったり土を掻きだして乱したりした場所は、元に戻しておくのがマナーですよ。
――ありがとうございました!
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/ハセベサチコ
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