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愛犬がなんだかフラついている!考えられる病気と注意点は?【動物看護師が解説】

愛犬がなんだかフラついている!考えられる病気と注意点は?【動物看護師が解説】

あなたは愛犬の歩様を気にしたことはありますか?歩様とは、歩く様子のことを言い、飼い主さんたちは普段あまり意識していない部分かと思います。あきらかに片方の足をかばっていたりすれば気が付きますが、腰が少し左右に振れるようになってきたな、とか、足先が内側に入るようになってきたな、という細かい部分はあまり気付きませんよね。歩様は重大な病気を示すサインとなることもあり、特に見逃してはいけないのはフラつきです。

フラつきと言えば、目眩?

愛犬がフラついていたら、あなたは真っ先に何を疑いますか?獣医療に詳しい人は別ですが、飼い主さんの多くは愛犬に出た症状を自分の経験にあてはめて考えることが多いでしょう。愛犬がフラついていたら、目眩や立ちくらみかと思う飼い主さんが多いのではないでしょうか。

実は、フラつきが症状として出てくる病気はさまざまで、その原因となる部分もそれぞれ違います。ただの立ちくらみかな?くらいに考えていると、重大な病気を見逃すことになるかもしれません。

フラつく原因はどこか

では、フラつきが症状として現れる病気はどんなものがあるのでしょうか。いくつか挙げるとしたら、前庭疾患や椎間板ヘルニア、股関節形成不全、発作、視力低下、脱水、老衰などです。もちろんこれが全てではなく、挙げればきりがないほど存在します。

愛犬がもしも、フラつきはじめたら、年齢や既往歴、フラつき以外の症状も探ってみると良いでしょう。例えば前庭疾患であれば、特徴的な動きをするので病院へ行けばわりとすぐに診断して治療をしてもらえるでしょう。右か左にくるくると円を描くように回っていたら、前庭疾患である可能性が高いでしょう。

飼っている愛犬がダックスやコーギーであればヘルニアの可能性も捨てきれないので、早めに動物病院へ受診すると良いでしょう。ヘルニアは発症から治療までの時間が勝負です。まだ歩けるからと余裕を持っていると、予後の悪い段階まで進んでしまう可能性があるのでなるべく早めに病院を受診しましょう。内臓や脳に由来するふらつきの場合は、合併症状が見られることが多いので十分に愛犬を観察しましょう。

異常を発見するには、正常をしること

フラつきを予防するような日常生活の策は、これといったものはありません。健康でいられるように、よく食べ、よく寝て、よく運動をすることが基本です。

予防をする策はなくても、病気を早期発見するためのコツは存在します。それは、普段の様子を丁寧に観察することです。何かおかしい部分があると、詳しく様子を見ようとするのは誰でも同じです。大切なのは、何気ない毎日を記憶しておくことです。これができれば、フラつきを発見した時、そういえばいつもより食欲がないとか、元気がないとか、細かい変化に気付くことができるはずです。

特に脳に由来するフラつきの場合は、発作が起きる可能性があり、発作前は吠える、掘る、回るなどの特徴的な行動が見られることがあります。それらの様子を掴むことができれば、今から発作が起きる、そのあとはしばらくフラついて時間が経つと治る、など何が起こるかが予測できるようになります。また、その予測と違うことが起きれば、いつもと違うなと気づくことができます。

愛犬を動物病院へ連れて行くのは飼い主さんですから、飼い主さんが異常を感じることができなければ病気を早期発見することもできません。なるべく愛犬のいつも違うところをいち早く見つけられるようにして、愛犬の命を守れるようにしましょう。


文/動物看護士 木本 由季
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