犬がかかりやすい病気、その治療費は気になるところです。保険会社のデータをもとに、なかでも犬がかかる重い病気について、その平均的な治療費のいくつかを解説します。
「腫瘍」部位や治療内容によっては100万円以上
腫瘍ができた部位、手術や抗がん剤など、愛犬の体重や治療方法によっては、数十万~百万円程度の違いが出ます。悪性腫瘍で、必要な治療をすべて行うと100万円以上かかることもあります。治療後も、経過観察のための診察や検査が定期的に必要になり、つど数万円程度はかかりそうです。腫瘍の年間平均診療費=40,785円。
「僧帽弁閉鎖不全症」手術をするかしないかで変わる
心臓病のなかでかかかりやすいのが僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)です。心臓を止め(人工心肺装置を着け)、機能が低下している心臓の弁(僧帽弁)を成形、縫合する外科手術の技術はハイレベル。200万円程度かかることもあり、投薬治療を選択するケースも多いです。その場合も最初に各種検査を行い、薬の効果を見る定期的な検査が必要になるため、年間8万円程度の診療費がかかります。僧帽弁閉鎖不全症の年間平均診療費=89,980円。
「誤飲・誤食」手術や内視鏡での処置が必要になると高額に
誤食したものの種類や大きさなどによっては、命にかかわることもあります。何を誤食したのか、吐かせてもいいものか、どう吐かせるか、内視鏡を使うか、開腹手術をするかなどによって金額は異なります。胃や腸を切開して異物を除去し、腸をつなぎ合わせるほどの大手術になると、数十万円はかかります。また、夜間に多い事例で、夜間の救急病院だと割り増しになります。誤飲・誤食の年間平均診療費=32,760円。
いかがでしたか。動物の医療は、人のように公的な医療保険が適用されない自由診療。金額を自由に設定できるため、動物病院ごとに金額に違いが出てきます。万一、愛犬が病気になったとき、動物病院を受診するときの参考にしてください。
※この記事に掲載している年間平均診療費は、アニコム損保の「どうぶつ健保」にご契約のあった犬45万6822頭(0~12才、メス・オス)を対象にした「家庭どうぶつ白書2016」の中の「2016年度犬保険請求理由TOP30」のデータをもとにしています。ただしこれらの金額は、最低額と最高額が大幅に異なるものも含まれていますので、あくまでも平均額の参考としてお読みください。始期日(保険契約の開始日):2014年4月1日~2015年3月31日。
※掲載している犬の写真はイメージです。病気とは関係ありません。
参考/「いぬのきもち」2018年11月号『愛犬の病気にかかった治療費白書』(監修:石田陽子先生 石田ようこ 犬と猫の歯科クリニック院長)
文/犬神マツコ