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【ホントにあった犬の事件簿⑮】マンションの敷地内で愛犬が突進し、高齢者が転倒! 気になる判決は?

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ホントにあった、犬にまつわる事件簿を紹介!

この連載では、過去に実際に起こった犬がらみのトラブルと、それに対して裁判所から下された判決について解説します。同じような事件が起こった場合の参考になります。

今回ご紹介するのは、東京高等裁判所で昭和56年8月27日に判決が出た事例です。

※この記事の解説は、ひとつの例にすぎず、まったく同一の解決・判決を保証するものではありません。個々の事件の判決については裁判所に、解決策はその当事者に委ねられます。

お話してくれたのは、渋谷 寛先生
弁護士/渋谷総合法律事務所。ペット法学会事務局次長。動物の医療過誤訴訟を担当するなど、ペットと法律の問題に力を注ぐ。共著に『Q&A ペットのトラブル110番』(民事法研究会)など。

散歩中にリードを手放してしまい、高齢者に大ケガをさせた!

マンションの敷地内で、散歩中に事故が起こった

イラスト/macco
イラスト/macco

Aさんは、病気療養中の夫と高齢者向けの療養型マンションで暮らしていました。このマンションは犬の飼育が禁止されていたことから、Aさん夫妻は敷地外に犬小屋を設けて、愛犬の世話をしていました。

事件は、Aさんが夫に愛犬を会わせようとマンションに連れてくるときに起こりました。散歩がてら、敷地内を歩かせて移動させていたところ、握っていたリードが手からするりと抜けてしまい、愛犬が走り出してしまったのです。愛犬は見えなくなり、追いかけた先で高齢者が倒れていました。

高齢者は、愛犬に突進されて転倒。左大腿骨転子部骨折(ひだりだいたいこつてんしぶこっせつ)の大ケガを負い、2度の手術ののち、1年半以上もの長期にわたる入院を余儀なくされました。リハビリを目的とした病院へ転院して訓練を受けましたが、歩行能力が充分に回復しないままとなり、長期入院の治療費や精神的損害の慰謝料を求めて、Aさんを訴えました。

飼い主さん側に注意義務があると判断された

裁判では、Aさん夫妻の住まいは高齢者向けのマンションであり、体力の乏しい高齢者が多く住んでいる場所であることが指摘されました。そのような場所では、犬が接触することがあれば転倒などの事故が起こることは当然予測でき、リードを手放さないように注意すべきだったのに、その義務を怠ったため事故が起こったと判断。Aさんと共同飼育者の夫には、連帯して慰謝料約300万円の支払いが命じられました。

飼い主さんに約300万円の支払いが命じられた!

イラスト/macco
イラスト/macco

このように、ちょっとした不注意でリードを手放したことが原因で、相手のケガの度合いによっては多額の賠償金を支払うことになるケースもあります。散歩中はしっかりと愛犬のリードを握り、とくに高齢者の多い場所などでは、注意義務を怠らないようにしましょう。

参考/「いぬのきもち」2018年1月号「ホントにあった犬の事件簿」
イラスト/macco
構成・文/豊島由美

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