犬の足の裏はなにかと汚れやすいので、こまめにケアをしないと、皮膚病になってしまう恐れがあります。愛犬の足を健康に保つためにも、お散歩のあとには正しい“足拭き”をおこないましょう! ここでは、足拭きの必要性やお手入れのコツなどを解説します。
足拭きはなぜ大事なの?
足の裏は地面に直接触れるため、汚れがつきやすい場所です。さらに犬は足裏に汗をかくので、湿りがちな部位でもあります。
そのため足裏は不潔な状態になりやすく、放っておくと皮膚が炎症を起こしたり、ただれたりする「趾間膿皮症(しかんのうひしょう)」の危険性が高まります。
お手入れの頻度は、お散歩のあとに毎回おこなうのが目安。皮膚がベタつきやすい犬は、特にケアが必要です。
やわらかいタオルでやさしく拭こう
お手入れのコツは、やわらかいタオルでやさしく汚れを拭くこと。
濡れタオルやウェットティッシュで足裏全体を包むように拭きとり、肉球の間は指先で軽くほじるように拭きます。
こすりすぎはNG!
このとき、力を入れてこすりすぎるのはNG。ゴシゴシと強くこすると、肉球表面のコーティングがはげてしまい、擦り傷ができてしまうこともあります。
万が一、こすらないと落ちない汚れがある場合は、シャンプーして落としましょう。
完全に乾かすことが大切!
お散歩のあとに足の汚れをシャワーで落とした場合は、タオルドライで済ませず、ドライヤーで完全に乾かすことが大切です。
ドライヤーを服の首元に引っかけるなどして固定し、両手で肉球を広げながら乾かすのがおすすめ。
濡れたまま放置するのはNG!
最後までしっかり乾かさないと、足裏が蒸れて炎症を起こしやすくなります。肉球の間がじゅくじゅくと腫れると、犬がなめてしまって雑菌が繁殖する恐れも。「趾間膿皮症」の原因にもなってしまうので、濡れたまま放置するのはNGです。
ブラッシングにシャンプー、歯みがき、耳掃除など、犬のお手入れにはいろいろな種類があります。その中で見過ごしてしまいがちな“足拭き”ですが、足の裏は犬が汗をかく数少ない部位。不潔になりやすいので、毎回のお散歩後にしっかりとケアしてあげてくださいね。
参考/「いぬのきもち」2016年2月号『ポイントをおさえて愛犬の健康維持に役立てよう! 病気・ケガから守るお手入れ厳選10』(監修:フジタ動物病院院長 獣医学博士 藤田桂一先生、獣医師 小倉啓介先生、動物美容師 林みゆき先生)
文/松本マユ