犬も年を重ねるにつれて、見た目にさまざまな変化が表れます。愛犬に健康で長生きしてもらうためには、その変化にいち早く気づき、年齢に合ったお世話をすることが大切です。そこで今回は、犬の加齢に伴う「見た目の変化」についてご紹介します。
犬は年を重ねると「白髪」が生える
人は年を重ねると白髪が生える人も多いですが、それは犬も同じです。犬の場合は鼻や口、目のまわりから白髪が生え始め、老化が進むにつれて、全身で白髪が目立つようになるでしょう。
加齢に伴い犬の白髪が増える理由は、毛の色をつくる細胞の働きが弱まるため。毛色が薄くなる場合もあります。
犬の白髪を防ぐのは難しいですが、ブラッシングなどのお手入れをこまめに行うことで、清潔感のある若々しい見た目を維持しやすくなりますよ。
犬は加齢で「毛の量や質感」が変化する
犬は年を重ねると、毛がパサパサとして抜けやすくなり、毛量が減ることがあります。これは、代謝機能が低下したり、皮膚の血流が悪くなったりすることなどが原因です。
また、若い頃に比べると皮脂の分泌量も減るため、毛のうるおいやツヤが失われやすく、質感が変化することも。
愛犬の毛ヅヤを保つためには、犬専用の保湿剤を使ってからブラッシングするのが効果的です。動物の油脂分が含まれた「獣毛ブラシ」で被毛をとかすのもいい方法ですよ。
加齢に伴い表れる「犬の見た目の変化」
太りやすくなる
犬は年を重ねると運動量が減り、筋肉量も落ちて基礎代謝が低下します。そのため、若い頃と同様の食生活を続けていると、エネルギーを消費できず太りやすくなる傾向が。また、加齢に伴い睡眠時間が増えることも、太りやすくなる一因と考えられています。
加齢による肥満を防ぐには、年齢に応じたフードを与え、運動不足に注意することが大切です。ゆっくりでもいいので歩き、毎日の散歩で運動させてあげましょう。
おしりが小さくなる
加齢が進むと、犬は運動意欲が落ちたり、体に痛みが出たりするため、全身の筋肉量が減っていく傾向にあります。とくに後ろ足を支える筋肉は変化が表れやすく、おしり全体が小さくなったように見えることも。
シニア犬になっても足の筋肉を維持できるよう、若く健康なうちからトレーニングをする習慣をつけるといいでしょう。
肉球が硬くなる
皮脂の減少や新陳代謝の低下などで、肉球がカサカサして硬くなるのも、老化による見た目の変化のひとつといえます。肉球の弾力が弱まると出血しやすくなるため、就寝前や散歩前後などに、専用クリームを塗って肉球を保護してあげるようにしてください。
なお、歩行にクセがある犬の場合は、力がかかる部分がタコのように硬くなる場合もあるので要注意です。
このように、犬は年を重ねるとさまざまな「見た目の変化」が見られます。年齢による変化に合わせたお世話をすることで、愛犬の健康寿命を延ばしましょう!
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『【獣医師が解説】愛犬の老化サインやシニアになってからの暮らし方』(監修:石田よう子犬と猫の歯科クリニック院長 石田陽子先生)
文/松本マユ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。