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心身に影響が出ることも? スキンシップ不足の犬が見せるサイン7つ
この記事では、スキンシップ不足の犬が見せるサインについて、いぬのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
スキンシップ不足の犬が見せるサインは?
「飼い主さんとのスキンシップが足りていないと、下記の7つのようなしぐさや行動を見せるでしょう。
- 飼い主さんを追いかける
- ふてくされた顔をする
- 怒る
- そっぽを向く
- 引きこもる
- 前足を執拗に舐める
- 少し気になる体の部位を執拗に舐める
スキンシップ不足が犬に与える影響は?
「孤独になると安心感が不足してストレスを感じ、病気につながる可能性もあります。
はじめは怒っているとか、ふてくされているとか、寂しいとか、表面上だけに見える感情の表出の変化ですみますが、もう少し長いあいだ孤独を感じた場合には、体にも影響が出てくることもあります。
たとえば、短期的なホテル等でのお留守番では、食欲の問題、消化器症状、舐性皮膚炎などが見られるでしょう」
「そうですね。さらに孤独を感じる時間が長期化すると、精神的な不安定さが病的になってきます。ストレスが免疫力の低下や、自律神経の働きの乱れを引き起こしますので、間接的にいろいろな病気の引き金となります。目に見える変化の例としては、睡眠障害や皮膚病などが見られることもあります」
スキンシップの時間がなかなかとれない飼い主さんは、どうしたらいい?
「スキンシップは遠隔ではとれませんので、時間を作ってほしいです。いつもよりも多く、まずは5分だけでもいいので時間をとりましょう。
寝る前に少しでもスキンシップの時間をとると熟睡につながることがわかっていますので、やはりスキンシップの時間は必要です。犬を飼ったのであれば、犬との時間をつくり楽しんでほしいですね」
「犬も人も、他者との関りをもちたいと思うのは本能的で自然なことです。食べる、寝るなどの本能的な欲求と同様に、満たされないと心や体の不調につながります。ぜひ、日頃から愛犬とのスキンシップを心がけてみてくださいね」
犬種によってスキンシップのコツはある?
「たとえば、日本犬の種類やその雑種は、自分を拘束されることを好まないコが多いようです。ただ、そうでないコも最近では多くいますので、それぞれの個性を見ていくことが大事です。
犬はほかの犬や人間の真似をしますので、遊び方を見せたり一緒に楽しんでいる姿を見て、同様にするようにもなります。一緒につながりを作っていく感じですね」
子犬期、成犬期、シニア期で意識したいスキンシップのコツは?
「そうですね。まず子犬期の甘えん坊さには、あまり振り回されないようにしたいです。これは自律した成犬になるためです。遊ぶとき、寝るときのシチュエーションを明確にしてあげる必要があると思います。
成犬になると、自分の意思をしっかりもつようになります。わがままにならないようにしつつも、不満な部分がないかを考えて接してあげたいですね。成犬になるとそのコの個性がで出てくるので、ベタベタが好きなのか、遊びが好きなのか見ていく時期でしょう。飼い主さんと愛犬がお互いに心地よい距離感をつかめる時期です」
「シニア期になると、少しゆったりとした時間を好むようになります。穏やかなスキンシップを心がけてあげましょう。
シニア期には、前まで好きだったことが好きではなくなることもあります。年齢的なものなのか、どこか調子が悪いのかもしっかり見てあげたいですね」
取材・文/sorami
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